マダガスカルで最大のバオバブ、
樹径29.8m。
「ル・ツィタカクイケ」と名のついたバオバブを見に行くのは、
マダガスカルの悪路や普通では起らない様々なことに少しは慣れたつもりでいたけど、
このときは、
冷静な顔でいるのが大変だったのを思い出す。
このバオバブのある村へ行くことが、ガイドは久しぶりで
結論から言うと、スムーズにたどりつけなかった。
ドライバーは、基本道を知らない。
安全な四輪駆動車を持っている、または借りることができる人
という観点で選ばれている。
道がよくわかっていて進んでいるわけでなく、
確かめながら進むので、
結局、マダガスカルではよくあることだけども、
その範疇の予定よりも大幅に到着が遅れ、
しばらくしていたら暗くなった。
やっと到着して、目の前にしたバオバブ、
月明かりに照らされ見えるバオバブはさらに大きく感じ、
神々しくも見えた。
見ていたら樹の中へ鳥が入っていくのに気付く。
暗いのもあってよく見えないから、
何の鳥か確認のしようもなかったけど。
鳥以外も、たくさんの生きものが棲んでいそうな樹だと感じた。
日中は暑すぎる大地から逃れるのに適した場所になるだろう。
ぼーっとその気を眺めていると、
その樹の大きさだけでなく、
何か違うものも感じ
ただただ圧倒された。
その何かを写真におさめたいと思ったけど、
ありのままを撮るのさへも手に余った。
それほど興味がなかったバオバブに
この時、最初に心つかまれたのかもしれない。
撮影日 2012年10月25日
撮影場所 マダガスカル アンドンビリー