タンザニアで、一番見やすい大型のネコ科がライオンです。見やすいと言っても、そこら中にいるわけではありません。
サファリカーで遭遇するときは、雌と子供(のうちは雄もいる)の群れで出会うからです。
2017年の2月のグループはビッググループでした。しかも、周囲をヌーやシマウマがすごい数いるなか、ライオンの群れは木陰で休んでいました。
タンザニアの1~2月頃は、最も暑い時期ですが、草食動物の出産期に当たり、多くの動物が動く時期で観察に適しています。
動物がよく見られるかどうかは運次第というか、雨次第というのがあります。雨が少しでも降ると(いったん降ると少しではすまないことが多いのですが)鳥や動物たちが動き出し、それは、それは素敵なシーンが見れることがあります。大変な場合もありますが。
自分も今年が10回目のツアーでしたが、初めての大きさのビッググループ、30頭以上いました。大抵数えるのでノートを見れば正確な数字はでますが、、。このときは、動く様子がなく、ひとしきり見て、皆さんが満足してから出発したのが、午前中でした。
午後に、近くの川を通りかかったら、すごいことになっていました。状況証拠的に水を飲みにきていたシマウマを仕留め、食べている最中でした。
大人の雌ライオンが食べていたのですが、それは最後のステージだそうです。
大人の雄ライオン → 子供のライオン → 雌ライオン
の順番で食べるそうです。雄ライオンはグループにはいないのですが、雌ライオンが仕留めた獲物を一番先に食べるのは雄ライオンだそうで、「どうして雄ライオンはわかるの?」とガイドに聞いたら、ちゃんと呼んでると言います。呼んでる声が聞いてみたいと思った私ですが、雌が仕留めて、どうして最後なのよ??って声が社内で上がりました。食べているシーンは、怖いという方もいて、映像的にはそうかもしれません。
でも全体を見渡すと、雌ライオンが食べている周りで、もう食べ終わった子供たちが無邪気に遊んでいる様子が、ほほえましいのです。お腹いっぱいになるって、うれしいよねって見ているだけでかんじます。少し大きくなった子供は、もう食べ終わった大人と一緒にくつろいでいたり。皆が思い思いに、お腹が満たされ、気持ちよく過ごしているのが見えます。この場所には、しばらくいたので、いろいろなシーンをみていました。
シマウマの体重は、200~300キログラム。最後の雌が食べていた時も、まだ残っているようでしたから、群れの皆が十分食べられたのかと推測できます。
このグループを作るという社会性が、ライオンが繁栄している理由なのかも。他の大型ネコ科は単独行動だし、圧倒的に数が少ないのです、短絡的ですが。
自然観察に絶対はないので言いませんが、ライオンは、セレンゲティ国立公園まで来れば、ほぼ見られますと言えます。