日本では飼い鳥として愛されているコザクラインコ、本来の生息地はアフリカのナミビア共和国。
あまり聞かない国名かもしれませんが、自然・生きもの好きは知っている場所。
ウェルウエッチアの自生するナミブ砂漠、広大な塩湖のあるエトーシャ国立公園が有名です。
歴史的には、1990年に南アフリカから独立した国で、訪れると人がいないし、基本、南アフリカに雰囲気がよく似ている。
そんな、国のインコがなぜ、日本につれてこられてペットになったのかは経緯はしりませんが、人になつき、頭もよく、そんな点が好まれたのではないかと推測。
コザクラインコを飼っている方から、毎年メールをいただくので、好きな方、飼われている方が多いのを感じます。
最近、また生息地での様子を知りたいというご質問をいただいたので、細かいことが記載されている図鑑を再度読み直したので、忘れないうちにまとめておくことに。
以下、太字が図鑑に記載の内容。
ナミビアではどんな鳥?
地域的に普通種、ほぼ固有種に近い。
ナミビアの首都ウィントフックでも観察したことはあるが、4回行って、毎回出会う回数、見ている数が全然違う。
南部アフリカの国々に、点々と生息地は図鑑上にあるものの、私は別の国で見たことはない。
南アフリカ、レソト、ナミビア、ボツワナの限られたところしか行っていないが、ほぼ固有種に近いというのは納得する。
野生ではどんな生態?
水と食料を求めて、かなりの距離を移動する。小さな群れ、15羽位で動くが、時に数百羽程度の大きな群れで、種子のある樹に集まったりする。
移動性の高い鳥だから、見られる場所や数が、毎回だいぶ違ったというわけ。
ウィントフックの郊外で探鳥中に、ピューっと4、5羽くらいの群れでやってきて、地面に降りて種子などをひとしきり食べ、ヤシノキに上がっていって、そこでもまたしばらく食べてその群れは飛んでいってしまった。
食べている間は、じっとはしていないけど、ゆっくり見せてくれるので、じっくり見れて嬉しかったのをよく覚えている。
1日に数回水を飲む
乾燥地に生活する鳥だけども、水分を取らなくても大丈夫な鳥ではなく、水が必ず必要な鳥と知る。
ナミビアは乾季と雨季の差が激しく、乾季では川に水が常にないくらい干上がっている。水を求めてさまようはずだ。
生息地で、水を飲む姿を見たことはないが、飼っていたときに水をよく飲んでいたのはよく覚えている。美味しそうに飲んでいた。
生息地の環境は?
ナミビアの断崖の岩が多い地域、半砂漠の低木地帯で、川岸の周辺を好む。
ナミビアの環境に岩場、岩山がたくさんあります。エリアによりますが特殊な風景が広がります。
乾燥した場所で、それほど背の高くない木、ブッシュが続くエリアでも見たことがあるので、コザクラインコが好きな場所なのがわかります。
鳴き声は?
飛びながら、甲高い声で鳴く。
ナミビアで初めて、飼っていたコザクラインコと同じ声で鳴いているのを耳にして、ホントに涙が出たくらい嬉しかったのですが、
同じ声で鳴いていました。当たり前でしょうと言われそうですが、野外で、鳴きながら飛んでくるので、コザクラインコきたーっ!て好きな方はすぐ気づけます。
なにを食べるの?
主に種子、果実も食べる。スグリやイチジク、アカシアの仲間が多い。草本の種子も大事な食べ物になっている。
地面に落ちている種を拾ってい食べているのも見たし、高い木の上に群れになって種子を食べているのも観察した。
餌の豊富なエリアだと思えないから、食べられるものは食べる!という感じもするが。
現地では、食べている時しかゆっくりしていてくれないから、いつも食べているコザクラインコを観察している気がする。
あとは、ピューっと頭上を飛んでいくというのを見送る感じ。
巣はどんなところに作るの?
巣は、岩の割れ目、建物の穴、シュウダンシャカイハタオリの巣に作る。
巣材は短く切って、メスが臀部の羽に差して運ぶ。
以前、腰というか尾羽のつくあたりに、くちばしで細くちぎった紙を差しているコザクラインコの映像を見たことがあるが、これだったかと。
飼っていた子はオスで、新聞やもっと硬めの紙をくちばしでよくちぎってはいたが、腰にさすことはなかった。
巣の作る場所が、コザクラインコの生息地そのものなのねと図鑑を読んで納得。
シュウダンシャカイハタオリの巣にも、巣を作るのかと今回図鑑を読んで一番驚いた。
シュウダンシャカイハタオリの巣はエトーシャ国立公園ではよく見かけるが、そこはあまり岩場がないせいか、コザクラインコは見かけておらず、
シュウダンシャカイハタオリの巣はまめにチェックしていたけど、フクロウの仲間が入っていたのを見つけたことしかない。
コザクラインコもいるかもしれないと思ったら、ワクワクする。