アシナガウミツバメ 南極半島で出会い、小笠原で再会する

2024年6月8日から6日間、小笠原へ海鳥修行に行ってました。

海鳥がわかるようになりたいと思ったのは、南極の旅に出かけ、船で22日間と長時間を過ごして、船からの海鳥観察、特にアホウドリ類に魅せられたのもありますが、海鳥を観察するのは経験を積まないと見つけられないだけでなく、観察そのものが難しいと気づいたからです。海は広大で、そこに飛んでくる鳥を見るのは、普段の鳥を見ることとは全然違うと感じたのがきっかけです。

6月10日に小笠原の父島から外洋にボートで出て、アシナガウミツバメを観察しました。南極以来の再会で、また出会いたいと妄想はしていましたが、本当に現れてくれ、ガイドから羽がきれいなので、今年生まれたばかりの個体と教わりました。

今年っていつ生まれたのだろう? と疑問をもったまま放置していましたが、南極のことを話す機会があり書籍で確認しました。数字を覚えるのが苦手なので、アシナガウミツバメについて覚えておきたいことをメモします。

アシナガウミツバメ:
個体数約2,000万羽と推定され、世界で最も個体数の多い鳥の一つ。でも、名前も知られていないし、見たことがある人はもっと少ないのは、地球の7割を占める海、しかも陸地から遠い外洋に彼らは分布している鳥だから。

11月〜4月下旬、南半球の離島(南極エリアや南米チリ南部)で繁殖活動を行い、その後、世界中の海へ渡る。南極圏で繁殖する動物としては最も体が小さい。子育ては、巣穴に1卵を産み、ペアで行う。繁殖が終わると、コロニーから世界中の海へ渡る。北極地方まで達するものもいるし、熱帯エリアに行くものも、繁殖地が冬の間、北の海で夏を過ごす。

南極クルーズ船で夜にオオトウゾクカモメ類に襲われると聞いたが、繁殖地ではサヤハシチドリやカモメ類が脅威。また南極では雪でコロニーが埋もれることもあるという。

およそ、体重40グラム、体長17センチと手のひらサイズの鳥。翼を広げた長さも40センチしかない。このサイズで世界中を海を渡り続けるのはすごい。

今回見た個体は、4月の下旬に南半球の島を離れ、わずか1ヶ月強で小笠原の外洋エリアにやってきた(はず)。

繁殖地はどこなんだろうと考えるとワクワクする。「海はロマン」というのが座右の銘と今回ガイドから小笠原で聞いたが、確かにそうだと感じた。

今回、確認した書籍は以下の3冊です。

『世界の渡り鳥大図鑑』
『OCEANIC BIRDS OF THE WORLD』
『Antarctic Wildlife』

トップの写真は、小笠原で撮影したアシナガウミツバメ。足ヒレ(黄色には写ってないけど)が写ってて、カメラ偉い!と思った一枚。

この後の3枚は2年前、2022年11月に南極半島を離れるその日の最後のゾディアックでのクルーズで見た個体。

南極半島沖の最後のゾディアッククルーズの際に、鳥好きの気持ちのわかるガイドが少し時間をくれ待ってくれたので、このアシナガウミツバメとの出会いがあった。私にとっては、ウミツバメ類とのファーストコンタクだった。

メッセージ

世界のフィールドを歩き生きてきた私は、移動して自分の知らない世界とつながり、自然や生きもののエネルギーでパワーチャージをしています。クリアな自然の中に身をおき、動植物を感じようとすることは、自分のコアな部分につながり、瞑想しているような落ち着いた時間を過ごすことができます。私とそんな時間を共有してみませんか。

この記事を書いた人

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橋場みき子

生きものと世界の大自然、旅や愛爬ヒョウモントカゲモドキ、ときどき娘のことなど書いています。動植物大好き、自然の旅案内人として、知人・友人に案内しています。2020年3月まで世界の動植物に会いに行く旅を手配・案内する生活をつづけて20年以上、1年に地球5周を移動するような生活でしたが激変。2021年9月私は生きものとのつなぎ人と自覚し復活。鎮まりながら多動し、今日も生きています。

イベント情報

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ただいま、オンラインで、zoomを使ってイベント開催中です。リアルなイベントは、様子をみながら再開を検討します。

国内で観察撮影した写真を見ていただき、その時の様子をお伝えしています。

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