観察記録1 ボルネオ島の鳥 幻の固有種観察と撮影 自然の旅

この旅は3タイプの探鳥を、さまざまな環境でしてきました。ボルネオ島でハイド(観察小屋)に入らないと出会えないような固有種の鳥たちに出会い、次は熱帯雨林の樹冠に近づける橋や塔から普段は頭上高くにいて近寄れない鳥に間近に出会い、3箇所目はキナバル山麓を歩き山岳エリアの固有種にせまる旅でした。結果を先にいうと、幸せな時間の多い、充実した自然の旅となりました。

観察1日目
ハイドと呼ばれる観察小屋からの観察の日。ハイドといっても、かなり広い敷地で構成されていて、トイレもあり、温かい飲み物も自由に飲め、ハイドの裏側には、オープンスペースがありそこにも鳥が来る。施設内の壁では、昆虫を夜にライトをつけてよぶナイトトラップが2箇所でされていて、そこにいた沢山のガは、午後には鳥たちのおやつになっていました。午後にはパクパクとおやつのように、チャガシラガビチョウに食べられていた蛾ですが、初めて見るような蛾ばかりでした(最近、蛾が大好きな友人ができて、蛾の美しさ面白さに自分も目覚め、チェックするようになったのが初めてだからというのも多分にある)。ここは標高が高い場所1,280メートルで、雨も降っていて全体的に暗く、時おりガスがかかるような日でした。天気のせいもあったかもしれませんが、山だったらいつもこんな感じなのかもしれませんので、まずまずのコンディションだったと思います。

ハイドの中で、観察した鳥

キンバト Emerald Dove
ボルネオシマヤイロチョウ Bornean Banded Pitta 固有種 生後2.3ヶ月くらいの子も
カンムリシャコ Roulroul 群れでたくさん
オジロウチワキジ Bulwer’s Pheasant 残念ながらなんということか、特徴的な白い尾羽が数日前に取れたとのこと
オレンジツグミ Orange-headed Thrush
ペナンブルブル Penan Bulbul(Chestnut-vented Bulbul) 和名なし おじいさん、またはサンタさんを私には彷彿とさせるかわいいヒヨドリ
ダヤクヒメアオヒタキ Dayak Blue-flycatcher 深い青とオレンジの鳥
シラガシキチョウ White-crowned Shama
シキチョウ Oriental Magpie Robin
ボルネオチャガシラガビチョウ Chestnut-hooded Laughing-Thrush
ワキアカムジチメドリ Temminck’s Babbler わきは赤くなく茶色
ズグロジチメドリ Black-capped Babbler 固有種
ハイノドモリチメドリ Grey-throated Babbler 白いスジが特徴

最後の3種のチメドリは何度も観察することができて、特徴がよくわかった、いつもチラ見しかできないことの多いチメドリ類をハイドで何度も見れるのはとても良いと思いました。

ハイドの中から観察した哺乳類

リスsp. ボルネオに22種いるが、ここは標高が高いので山地生のリスのはず。
ツパイ(Treeshrew)sp. リスに似てるが、似て非なるもので、鼻が長く、齧歯類の様な頑丈な前歯がない。今回ここで学びとなり、すでにブログを書いたので興味のある方はそちらをご覧ください。
ネズミsp.

ハイドの外

ハイド以外からでも色々見たが、写真を撮れたのは、オナガヒロハシのみ。クリアな所に出てきてくれてありがとう!
オナガヒロハシ Long-tailed Broadbill
キバラサイホウチョウ Mountain Tailorbird
ノドジロオウギビタキ White-throated Fantail
ヤマゴシキドリ Mountain Barbet
ヒメオナガバト、ミドリヒロハシは声のみ

ハイドから見える舞台 こちら側が鳥から暗くなっている
カンムリシャコが、群れで鳴きながらたくさんやってきた
キンバト トップバッター
カンムリシャコ 目がぱっちりで可愛い
カンムリシャコ オスを見てからメスを見ると、ハゲているような錯覚が。個人的にはこのカラーリングの方が好みで、すごい配色だなぁと感心した。普段は深い森の中にいて、人の目には触れない生活をしているという。そんな森の中でどうしてこんな美しい羽を持つようになっていったのか? 妄想が進む
カンムリシャコのペア 右がメス、左がオス どちらのカラーリングも素敵。オスの頭のカンムリは、不必要なほどに派手な気がするが、進化って面白い
ボルネオシマヤイロチョウ 成鳥
ボルネオシマヤイロチョウ幼鳥 仕草が色々可愛く、一日遊んでもらった気分
ふくらんでる姿が何とも言えず可愛く、変顔するというのとは違うけど、いろんなことしてくれた
成鳥 幼鳥を見てから成鳥を見るとその黄色さがきわ立つ
オレンジツグミ チョンチョンと目立つホップがわかりやすい
ワキアカムジチメドリ ムジチメドリ類で初めて親感じるくらいたくさん出てきてくれました!
尾羽のないオジロウチワキジ♂ ちぎれた形跡が見える
オジロウチワキジ♀ メスは元々白い尾羽ではない
チャガシラガビチョウ 今回の旅で、いつでもどこでもたくさん見かけた鳥 たくさんいるので注目されないが固有種
Penan Bulbul 和名なし 分類が分かれて、和名がないけど、英名をそのままに、ペナンブルブルと現地で言っていた鳥。愛嬌のある雰囲気のヒヨドリ
シラガシキチョウ
ツパイの仲間
ズグロジチメドリ 頭が黒くて白いラインがあるので、覚えやすいチメドリ類 なぜかこの種に去年からよく出会う
ダヤクヒメアオヒタキ
オナガヒロハシ キュートな鳥 美しいし可愛い
長い尾がブルーでまた美しい
オナガヒロハハシの巣 マレー語しか話さないハイドの管理者が、ロングテイル、ロングテイルと言ってくれたので、出会えたのだが、近くに巣があった。聞いたら複数あると。でもちょうど、出てきた時を教わり、姿を見瀬てくれてその後入っていって、次に出たらもう帰っては来なかった
矢印のところが入り口 双眼鏡で見てもわからない 入っていたのを確認したからわかっただけ。どのくらいの広さなのだろうか、どんなふうになっているのか、ヒロハシ類の釣り巣の構造はとても気になる
ハイノドモリチメドリ
リスsp. 鼻が尖ってないからリス
ツパイsp. このハイドで何種かツパイを見たがこれが一番大きい種 鼻も長いし尾もフサフサで太い
腐ったフルーツも置かれていて、チョウもきていました
リスsp. ボルネオヤマスンダリス?かと図鑑を見て思ったけども、目の周りが白くなく、ピッタリしない。いくら図鑑を見ても結局確信がもてなかったので、ツパイとリスの識別は諦めることに。
シキチョウ 一般的には多い種だけど、ここにはそれほどきてなかった
ツパイsp. 細い尾と華奢な体のツパイ
大きいツパイ類の正面顔 尾が水平なのはリラックスしていて、警戒すると上に振り上げる。リスは尾は通常まるまっていて、警戒すると後ろに振り上げる
ツパイsp.  帰国してから理解したせいもあるが、この場所で最も印象的な生き物は、ツパイだったかもしれない。もっとしっかり観察・撮影してくればよかったと後悔したが、また次の機会によく見ることにしよう

メッセージ

世界のフィールドを歩き生きてきた私は、移動して自分の知らない世界とつながり、自然や生きもののエネルギーでパワーチャージをしています。クリアな自然の中に身をおき、動植物を感じようとすることは、自分のコアな部分につながり、瞑想しているような落ち着いた時間を過ごすことができます。私とそんな時間を共有してみませんか。

この記事を書いた人

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橋場みき子

生きものと世界の大自然、旅や愛爬ヒョウモントカゲモドキ、ときどき娘のことなど書いています。動植物大好き、自然の旅案内人として、知人・友人に案内しています。2020年3月まで世界の動植物に会いに行く旅を手配・案内する生活をつづけて20年以上、1年に地球5周を移動するような生活でしたが激変。2021年9月私は生きものとのつなぎ人と自覚し復活。鎮まりながら多動し、今日も生きています。

イベント情報

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ただいま、オンラインで、zoomを使ってイベント開催中です。リアルなイベントは、様子をみながら再開を検討します。

国内で観察撮影した写真を見ていただき、その時の様子をお伝えしています。

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