今年も昨年に引き続き、北海道の東部、道東へ自然観察の旅に行ってきました。
今年は雪が少なくて暖かいからシマエナガや小鳥がまだ餌台にやってこないと地元の方に伺っていたのですが、
出発直前に日本全国を取り囲むような大寒波がやってきて、現地の気温は一気に冷えまして、
最終日の朝は、マイナス23度とこの冬1番の冷え込みにまで。
4日目に予定していた知床・羅臼でのクルーズは、暴風雪に見舞われキャンセル。
知床半島の天気が悪いのでトドを探した後は、予定を変更して南下、天気の良い場所に移動して過ごしました。
数で伝えるのは好きではないですが、ざっくり鳥は40種位、哺乳類も7種と鳥も哺乳類もたくさん出会うことができました。
鶴居でたくさんのタンチョウを眺めてから旅はスタート。
その時にいるかどうかは運次第のエゾフクロウは樹洞の中で待っててくれましたし、
車の右サイドの方は、湿原の中を通る道路でクマタカに至近距離で遭遇、
納沙布岬ではラッコに遠くから呼ばれ、車で戻って出会え、
根室では、比較的しばらくとどまってくれたシマエナガに遊んでもらい、
霧多布では今年はネズミがいなくてすぐ出てしまうと伺ったコミミズクが、野付半島では3羽たくさん飛んでは休憩しを繰り返してくれ、望遠鏡で覗かせてくれました。
アメリカの鳥、オオホシハジロが今年4羽来ていると聞いていましたが、その漁港に行ったら、向こうから飛んできてくれて、氷があるために超至近距離で観察。コオリガモにも同じ場所で恵まれ、とぼけ顔を堪能。
同行の皆さんは特にバーダー(鳥やさん)というわけではありませんが、スワロフスキーの双眼鏡でよく見て楽しんでいました。(双眼鏡は私の旧機をお貸ししました。)
オオワシ、オジロワシ、シマフクロウはもちろん見ています。
哺乳類は、エゾシカ、キタキツネ、ゴマフアザラシ、トド、ラッコ、トガリネズミの仲間(死亡個体)とよく出会えました。
キタキツネだけが、なぜかゆっくり見るチャンスがなかったのですが、それはまたの機会に。
最終日は、前日羅臼でクルーズ船に乗れなかったので、代わりに塘路湖から出る支流から釧路川にあたるまでの往復をカナディアンカヌーに乗りました。
これは私にとっても想定外の展開だったのですが、プロに任せて楽しんできました。
その日は朝の気温がマイナス20度を超え、木々に白い雪がきれいについていました。それは白霜(はくそう)とおそわりました。樹氷なのかと思っていたら、樹氷はもっと氷っぽいもので、白霜はもっと繊細ですぐとけてしまうと。
知らない世界の言葉だなぁと、冬のカヌーに乗って最も私が感じたところでした。
川面には「けあらし」という白いゆげが立っていて、これはマイナス20〜25度と気温の低い寒い朝に水温の方が高いために、水面の水蒸気が冷やされて起こる現象で、それで海面や川面に白いゆげが立つのですが、
そんな中、カワセミがブンブン飛んでました。私たちの3艇のカヌーの前後をなん度も行ったり来たりしてたので、シャイな個体ではないのですが、後からカヌーの動きを利用していたのかなぁとも。
一番手のカヌーはヤマセミも見れました。途中、オオワシが青空バックに美しく木に留まっていて、今年はオオワシに至近距離で出会う機会に恵まれました。
今回、回転寿司や美味しい豚丼、ラーメンなど、タイエーの焼き鳥弁当は食べ損いましたが、食も色々楽しみ、皆さんよく召し上がっていました。
写真は野付半島で撮影したエゾシカです。
エゾシカは、南方系の動物で積雪に対応が難しいので、冬になると海岸線や道路側によく出てきます。ここにはたくさんいて、夕日や山を背景に撮影もできます。
オスの群れが多いので、久々にテンション上がりました。
5日間、やはり天候そのほかで元のスケジュール通りにはいきませんでしたが、むしろ充実した5日間になったようで、皆さんカヌーを楽しんでいましたね。
メンバーの皆さんは私の知人・友人で、繋がっている人は誰もいなかったのですが、あっという間に親しくなっていかれたので安心でした。
旅は誰と行くかが大事と私は考えています。
旅にいらっしゃる方は、一般的に言ったら独特なメンバーではあるのかもしれませんが(笑)、
自分のつながりで、自然・生きもの好きで集まっていただいる方は、クセはあっても気持ちのいい方でしかいないので、あとは自分の知らない世界を知るオタクな人なだけなので、刺激的交流があることは間違いないです。
自然の中に出ると感覚が研ぎ澄まされていき、切れていたスイッチが発動して生き物としての力を取り戻したり、
新しいものを感じることができます。知らない世界は楽しいですよ。
自然の中に出て動植物に出会うと、エネルギーを感じるし、自分のエネルギーも伝わっているはずなので、
自然の旅はエネルギー循環の旅だと思います。
そんな旅を一緒にしてみたいと思った方は、ぜひ一度、オンラインイベントにいらしてくださいね。
オンラインが難しい方は、お問い合わせください。
今年は、自分の出会いたい生き物に出会いに行く旅をしながら、一緒にいきたい方はご案内しようという感じで進もうと考えています。