3日目は、現地バードガイドが10年探し続け紆余曲折いろいろあって出会うことが出来るようになった鳥・エボシコクジャクBornean Peacock-pheasantが出現するハイドへ行ってきました。
結果から伝えると、ここのハイドでの待ち時間が約6時間と今回一番長く、近くまで来ているけど舞台に鳥が出てきてくれないという状況が数回あり、もしかしたら来ないのかもしれないという気にもなりましたが、最後の最後にやってきました!
エボシコクジャクを待っている間にハイドからトカゲや鳥、リスなども観察しました。
これ以下は、エボシコクジャク以外のハイドで見た生き物
私たちが観察できたエボシコクジャクは、冠羽が短いから若い雄個体だと教わる。
以下、深刻な話しを少し。
この鳥、幻の鳥とは聞いていたが、なんと現在、3ペアと若い雄個体 1 羽しか確認されていないと聞き驚愕する。かつて、ヨーロッパ人が帽子に使う羽のために乱獲・激減し、その後、山火事になって数を減らしたと聞く。奥深い山に生息する鳥で、ボルネオ島では長らく幻の鳥になっていて、鳴き声を聞いた人をみんなで探していたそうで。サバ州では全く情報がないので、バードガイドはインドネシアまで探しに行ったけど、一度めは5日間森の中を歩き回り探したけども鳴き声すら聞くことができず、でもまたすぐに情報が入って、2度目にしてやっとチラっと見ることができて大興奮、ハッピーだった!というエピソードを聞いた。奥さんに「あなたはクレイジーだ!」と言われたそうだが、奥さんの気持ちも理解できるし、連続しても見に行きたかったくらい会いたかっただろう彼の気持ちも理解できる。で、そのくらいレアな鳥は、村の雇用を新たに生み、人々にお金を運んできている。村人は山道を整備し、ハイドを作り、ガイドをし、荷物を運ぶポーターにもなっている。その村人たちにブラックマーケットでこの鳥を売られないよう、人を定期的にここに連れてきたいのだとガイドは言っていた。
これ以下は、ライトな話し。
この鳥を見に行くのは、場所がちょっと遠いだけでなく、宿もローカルで、食事の確保も外で必要だったり難しいことはないけど旅としては複雑だった。バードガイドが優秀だから問題はないけれど、旅慣れているか、パターン崩しの旅でも受け入れられる人でないとストレスになりそうだなとも感じた。朝食を外で食べてから、そして昼食も持参して山に登った。また知らない山道を行くのは、海外だと不安になる人が多いのが普通だし、実際に行ってみないと、聞いていたのと違うこともよくある。覚悟を決めていくしかなく、ダメならその時考えるしかないこともあるけども、かなりひどいかもしれない不安がつきまとう、が今回は大丈夫なほうでした。アプローチがある程度大変なのは、鳥の生息地の性質上しかたの無いことですが。