3日目は、現地バードガイドが10年探し続け紆余曲折いろいろあって出会うことが出来るようになった鳥・エボシコクジャクBornean Peacock-pheasantが出現するハイドへ行ってきました。
結果から伝えると、ここのハイドでの待ち時間が約6時間と今回一番長く、近くまで来ているけど舞台に鳥が出てきてくれないという状況が数回あり、もしかしたら来ないのかもしれないという気にもなりましたが、最後の最後にやってきました!
エボシコクジャクを待っている間にハイドからトカゲや鳥、リスなども観察しました。
ある村から、年代物のトラックの荷台に乗り、車で行けるところまでは連れて行ってもらい、降りてから45分くらい山道を歩きハイドに到着しました。
こんな木の実を横目に見ながら、進みます
こんな感じの道
山道を歩いた先にあったハイドはとても広くて、鳥が現れるという場所も舞台のように広い
エボシコクジャク 雄 舞台の左側からすっと現れました
実際には最後の最後にこの鳥は来たのですが、この子に出会うためここに来たので、写真だけは一番最初にアップ
神経質で大きな物音を立てたら逃げるからねと事前に説明がありました

これ以下は、エボシコクジャク以外のハイドで見た生き物
セアカミツユビカワセミRufous-backed Kingfisher
背中も美しい
サビイロムジチメドリFerruginouse Babbler 独特な赤茶色 タンビムジチ メドリほど来ない
シラガシキチョウWhite-crowned Shama 固有種 この日もよく来る 今回の旅ではよく会いました
タンビムジチメドリShort-tailed Babbler 何度もやってきた足の長いチメドリ類
トカゲは2種いたのは確認 色の薄めの縞のあるこの写真の種と
縞の無い濃い茶色の種 これらスキンクの種名は不明
ボルネオコビトリス Bornean Pigmy Squirrel 図鑑を見る限りそう思うが、現地で確認しなかったので不確実かもしれない
上のと同じ個体の写真
リスsp. 今回は鳥観察がメインのツアーだからと哺乳類の図鑑を持っていかなかったのが大失敗で、帰宅してから図鑑を見たらわかるだろうと思っていたがそんなことはなかった。図鑑の絵とピッタリくるリスがいなくて、写真をよく撮らなかったので、お腹の色とか、尾の模様とかわからなくて識別するに至らず。
下山時に見かけた、美しい水色と茶色の羽をもつチョウ
止まってくれたのでiPhoneで撮影
私たちが観察できたエボシコクジャクは、冠羽が短いから若い雄個体だと教わる。
以下、深刻な話しを少し。
この鳥、幻の鳥とは聞いていたが、なんと現在、3ペアと若い雄個体 1 羽しか確認されていないと聞き驚愕する。かつて、ヨーロッパ人が帽子に使う羽のために乱獲・激減し、その後、山火事になって数を減らしたと聞く。奥深い山に生息する鳥で、ボルネオ島では長らく幻の鳥になっていて、鳴き声を聞いた人をみんなで探していたそうで。サバ州では全く情報がないので、バードガイドはインドネシアまで探しに行ったけど、一度めは5日間森の中を歩き回り探したけども鳴き声すら聞くことができず、でもまたすぐに情報が入って、2度目にしてやっとチラっと見ることができて大興奮、ハッピーだった!というエピソードを聞いた。奥さんに「あなたはクレイジーだ!」と言われたそうだが、奥さんの気持ちも理解できるし、連続しても見に行きたかったくらい会いたかっただろう彼の気持ちも理解できる。で、そのくらいレアな鳥は、村の雇用を新たに生み、人々にお金を運んできている。村人は山道を整備し、ハイドを作り、ガイドをし、荷物を運ぶポーターにもなっている。その村人たちにブラックマーケットでこの鳥を売られないよう、人を定期的にここに連れてきたいのだとガイドは言っていた。
これ以下は、ライトな話し。
この鳥を見に行くのは、場所がちょっと遠いだけでなく、宿もローカルで、食事の確保も外で必要だったり難しいことはないけど旅としては複雑だった。バードガイドが優秀だから問題はないけれど、旅慣れているか、パターン崩しの旅でも受け入れられる人でないとストレスになりそうだなとも感じた。朝食を外で食べてから、そして昼食も持参して山に登った。また知らない山道を行くのは、海外だと不安になる人が多いのが普通だし、実際に行ってみないと、聞いていたのと違うこともよくある。覚悟を決めていくしかなく、ダメならその時考えるしかないこともあるけども、かなりひどいかもしれない不安がつきまとう、が今回は大丈夫なほうでした。アプローチがある程度大変なのは、鳥の生息地の性質上しかたの無いことですが。
私の朝食(ビーフン、目玉焼き、ナス、ゴーヤの煮物)指差してこれとコレとこれと選んで朝の6時過ぎに食べる。皆さん各自好きなものを選んでいただく。惣菜を見た時は、なかなかヘビーだなと思ったけど、今日はこれから山登るからと頑張って食べるつもりで選んだ。が、意外にも食べやすくてぺろっと食べられた。美味しかった
こんなお店。左端のケース中に料理が並んでいた
これはランチに自分が選んだもの。肉まんとチキン。ランチも自分の好きなものを選んでいただく。私は、鳥を見ながらでも食べやすくかつ持ち運び中に漏れたりしない食べ物と思って肉まんとチキンにした。マレーシアはチキンが美味しい
ハイドでの探鳥を終え、移動後に夕方に着いた、リゾートホテル。この日からはホテル泊で、格段に便利が良くなる
着いたら、お部屋の机にいたヤモリの赤ちゃん。ラブリーすぎ。撮影してすぐ(部屋の中に)はなしました。外は暑すぎるから部屋に避難してたとだろうと推測