キナバタンガン川でのボートクルーズを1日に3回した日。朝の6時から、午後は15時半から、夜は夕食後の20時からの3回。
1回、2〜3時間の予定が、朝はゾウが並走して泳いでいるのを音だけで確認するような状況になったりで、4時間を超える長旅になってしまい、空腹のままごめんなさい。自然の旅は、生きものに合わせるので、こんなふうに伸びてしまうことが多くて、それで登山ではないのですが非常食を持ってきてくださいとお願いしています。
通常より3メートルは水位が高くて、桟橋の途中が水浸しで、朝から至難が、、、。
朝一番の鳥はルリノドハチクイでしたが、2番目の鳥は、ルリカワセミの雄。背中もブルーでとても美しいカワセミの仲間。なかなかゆっくり止まっていてくれないのにこの子はいい子でした、ありがとう!
ズグロサイチョウの雄。かなり遠かったので写真はひどいけど、よく見えるところに止まってくれました。メスも目の周りは青いけど、オスに比べたら地味なカラーリング。この時は、確認できませんでしたが、およそペアで行動するから、近くにいたはずではないかな。
クロサイチョウの雄、羽繕いをしていました。
キタカササギサイチョウのペア。奥の雌は、この写真だと嘴がよく見えないけど、手前の雄に比べて小さいくちばしでした。
コウハシショウビン
群れでいたカニクイザル。とても人間臭い感じがする表情で、ついたくさん撮ってしまった。
食事中はよく観察させてくれる。邪魔して悪いけど、気にしてなさそうでもある。
道中、ボートを操縦してくれるボートマンが、お手製の仕掛けにかかっていた川エビのオニテナガエビを見せてくれた。美味しいらしい。大規模に養殖して輸出されていると聞いた。写真だとわかりにくいけど、ハサミが青くて美しかった。ヒゲが相当長いけど、川エビだから? そこを持たれて静かになったけど、それまではだいぶ激しく抵抗していた。お持ち帰りされていた。
ビワモドキ科のシンポーウング。この川で最もよく見る花。黄色い花は10cmくらいの大きさで1日花。葉がビワに似ることが名前の由来と『熱帯の有用果実』著者 土橋豊氏の本を帰国後に参照し知る。
バナナリスを川沿いのそれほど高くない木の上で観察。水位が高いせいなのか、初めて川沿いに出てくる個体を自分は見た気がしたけど、忘れただけかもしれない。川の上にリスって不思議な感じがするけど、彼らは身軽で落ちたりはしないのだろう。
サイチョウ 嘴の上のくるっとしたところが、大きいほどモテる雄で、これはかなり大きそう。この鳥は、飛びはじめと移動中に鳴く、そういう意味ではわかりやすい鳥。決して簡単に見られるわけではないけど、観察しやすい鳥ではある。
サイチョウが、鳴きながら飛ぶ姿が本当に素敵。何度見ても美しいし、鳴く方向を見上げるのが好き。鳴き声は怪音だけど、それもいい。聞きたい方は、YouTubeでどうぞ。
ここまでが、朝のクルーズで観察できた鳥。
午後のクルーズ出発前にMさんが探してきてくれて皆で見ていたネッタイタマヤスデ。かなり大きく直径4cmくらいはありそうだったけどあくまで目測。何度見てもオームを想起してしまう。動く姿はYouTubeで。
15時ごろからの激しい雨と雷は止んだけど、空は朝と同じくまたグレーになってしまった。でも、土砂降りの中のスタートでなくて本当にラッキー。出発時に降っている時はさすがに雨待ちしてスタート時間は遅らせますが、今回はすでに遅らせていたのでさらに遅れなくてよかったのでした。
2羽ともクロサイチョウの雄。下の個体は(眉毛のような白い羽が顔にある)サバタイプと言われ、時々見かける。クロサイチョウは、メスのサイズが雄よりかなり小さいので、確認したかったけど、雄しか撮れなかったし、認識して見れなかった、残念。
キナバタンガン川では超珍しい、コウオクイワシ(全長60cm)。ウオクイワシ(全長70cm)のが普通種。でもバードガイドに言われてないと自分では気づけない。尾羽の部分が識別ポイント。
ミカドバト グレーとグリーンの地味目のカラーリングだけど、全長45cmという、大きなハト。英名は、名は体を表すという感じで、グリーン インペリアル ピジョン(Green Imperial Pigeon)とかっこいい。
カンムリクマタカは、かなり頻繁に出会える猛禽だけども、枝がバサバサかかっている状況だったけど、比較的近くて、色も冠羽も双眼鏡ではよく観察できた個体。目つきがカッコいい。
キタカササギサイチョウのペア。このペアは仲良さげに見えた。
観察風景。一番後ろに乗って、皆と違う方向を見てる人はバードガイド。いつも探している。
テングザル 雄は、鼻がテングのように長くなり、メスや子供は小さい鼻。今回、私が乗ったボートでは、テングザルの群れを見逃したので、大きな鼻のテングザルには出会えなかった。顔だけのせいではなく、動きから見ても、穏やかそうに感じるテングザル。
スンダエンビコウ 逆光で、シルエットだけですが。500羽しかいない絶滅危惧種。
ブタオザルも消防車のお古のホースでできた橋を使ってました。橋の手前にいた群れ。子連れのお母さん。
カニクイザルが木を慎重に降りてくるのを目撃。写真のように手を広げたまま、幹を抱え込んで、少しずつ降りていました。登る勢いとは全然違いました。
夕焼けが出たので、夜に期待しながら、ロッジに戻ります。本流に戻ってからボートはスピード出すので、結構肌寒い。
午後のクルーズは、朝が長かったのでゆっくりスタートで、15時30分スタートの18時20分にロッジの桟橋に戻る。雨の後で、鳥がよく動いていた。
サイチョウ類は5種出現。カッコの中の数字は体長で、くちばしの先から尾の先までの長さ。とても大きい鳥。
サイチョウ(110cm)、ズグロサイチョウ(75cm)、クロサイチョウ(75cm)、キタカササギサイチョウ(75cm)、ムジサイチョウ(70cm)の5種。(ムジサイチョウの写真は、撮れてませんがこの後に出てくるはず。)
そして、夕食は19時スタートで、夜間観察は20時スタート。夜間観察に行く日は忙しい。
夜は、ヘビからスタート。この日は、3回たぶん同じ種と思われるヘビを続け様に観察。今日の条件が好きなヘビだったのだろう、3匹とも同じような状況で見つけた。爬虫類に詳しいMさんから、Painted Bronzebackじゃないかと帰国後におそわり、手元の図鑑で自分は頭と目の感じが次のページにいたBarred Bronzeback だと思っていたけど(撮影地がキナバタンガンとあったし)でも、縞が一本しかないないから違うとわかる。Paintedは、昼行性のヘビと書かれていたので、違うと思ったのだが、考えてみれば、あの場所で見た3匹のヘビは寝ていたのを見つけられ、起こされただけかもしれない。
ヘビの観察は、経験値が少なすぎて、そしてバードガイドのようなよくわかる人もおらず、手探りで進むしかないけど、それはそれで面白い。図鑑は、『A Field Gude to the Snakes of Borneo』著者が3名いますが一番上の記載の方が Robert B. Stuebing の second edition(2014年出版)を利用。
超レアな小さいフクロウ、アカチャコノハズクが、目線の高さにいてボートで近づけました。超近距離での出会い。
水位が3メートルも高いから、今回の観察は難しいものになるだろうという予測を反して出てきてくれました。ありがとうね。カメラを置いてきたバードガイドは残念がっていました。
ピントが合っていませんが、眠ってるテングザルの顔が可愛いいので。サルは、高い木の上で寝ています。
コウハシショウビンも、目線の高さで近距離で観察。
この夜、最もよく出現したのはこのマレーウオミミズク。水位が高いからいつもより近距離だったねと翌日話しました。こんなに何羽も出てきたのは、私も初めてで、ガイドも驚いていました。6羽めまでは数えましたが、折り返し地点から帰る時にも同じように沢山いて、同じ個体だろうということで数えるのをやめました。
近距離なのに、夜にボートからの撮影は自分には難しくて、ピントがどれも甘いです。
たまたま写ったペリット(消化されずに口から吐き出されたもの)。
ワニは、水量が多いと奥に入ってしまって見つけにくいと事前に言われたのをやっとガイドが見つけてくれましたが、わからないうちに逃げてしまいました、残念。
ムーディな月が出ていて、夜空がいい感じだったのですが、それは写真に撮れなかったので、望遠で月のアップ写真を。22時少し前、ロッジの桟橋に戻り、ロッジでヒヨケザルを探すも今日も不在で諦める。