旅の最終日、観察は残すところ約4時間。朝ごはんのお弁当が出来上がるのを待っている間、朝陽がのぼり、キナバル山も美しくメンバーで記念写真を撮ってから6時過ぎにホテルを出発。
帰国のための飛行機に乗る日は、時間管理が一番気になる日。自然観察は、生きものの流れに合わせていつもしているが、この日だけは悩ましくなる。スケジュールが遅れるのは避けたいから、時間で区切ればいいだけのことだと毎回思うが、できればそうはしたくない。あぁいい観察だったと思って終わりにしたい。
キナバル公園に到着後、昨日とほぼ同じルートですすむが雰囲気が全然違う。
鳴き声でその存在に気づいて、バードガイドと一緒に歩いた道を戻って行ったらしっかり出て来てくれた緑の鳥、ボルネオヘキサン。
展望台は、この日も不調で鳥がやってこない。前日の朝はメスが出てきて虫を食べていたヒガシアカバネモズチメドリのオスがやってきた。
あとは、キエリゴシキドリもやっと出てきたけど、見てもらうのが精一杯な感じ、場所の説明をして観察していたら行ってしまった、残念。
リスが枝先に何かを食べてに来ていた、ボルネオヤマスンダリスかな? この写真だと特徴が全部わからなくて自分には判断できないから、確認しようと思う。
赤と黄色の鳥、ベニサンショウクイの雄(赤)と雌(黄)。
よく動く慌ただしい鳥なので、今回初めて、ゆっくり姿を表して見せれくれました。
できれば、雄雌の2羽並んだ姿を撮りたいけど、あまり一緒にいない2羽で、そうはうまくいかず。
オスが赤でメスが黄色のサンショウクイはボルネオ島に3種。ベニサンショウクイ、コベニサンショウクイ、シュイロサンショウクイで、そのうち山地性の鳥は、ベニサンショウクイだから識別に悩まなくていいが、以前はこの3種を図鑑で見ていて、違いを野外で一瞬にしてバードガイドたちはどうしてわかるんだろうか?と真剣に思っていた。この鳥、ほぼペアで出て来る。
英名はGrey-chinned Minivetと雄のあごがグレーなのが特徴だけど、日が当たって遠くだと色がよく見えない黒く見える。写真で見てかろうじてグレーな気がする程度。メスの顔に黄色い部分のない、グレーの部分が他の2種より多い点を確認して識別するのが間違いなさそうだと図鑑を見ながら考えた。20代の仕事を始めた頃の自分に教えてあげたい。
ヤマミカドバトが静かに頭上にいました。
いつも遠くにいるけど、すぐ近くに。体長45センチの鳥はやっぱり大きい。
見ていたら少し動いたものの、すっかりリラックスして羽繕いを始めました。
このハトを見た後、近くのアズマヤで朝食をとり、移動。
前日も探していたノドジロキヌバネドリを引き続き探すが不在のようで、森の中に咲くシャクナゲを観察。
結局、キヌバネドリは、この2日探していた付近の森にはおらずどこかに出かけていたようだ。バードガイドたちのネットワークでは誰も見ていないからそういうことになるようだ。サイズや色的にも自分でも頑張れば探せそうなので、練習のためにも2日にわたって普段より気合を入れて集中して探してみたが見つけられず残念。でも、ガイドにいろいろ質問できたし、経験値アップはできました。探鳥することは何年やっても私には難しく、天性のものがないから、案内する仕事柄、練習が必要だし、いい先生(バードガイド)がいるととても楽しい。
野外にいる時は、常に鳥を探してはいるけど、探すことに集中し続けるのは、頭が必要以上に疲れるから長時間はできない、やっぱりバードガイドってすごい尊敬する。
シャクナゲは森の中でポツポツ咲いていました。
キナバルリス 今回最後に観察した生きもの。大型の山地性のリス。あっという間に行ってしまったけど、唯一顔が写っていた一枚。これでこの旅の観察は終了。
10時半過ぎにホテルに戻り、帰国の途へ。