先日、アツモリソウを見る機会をいただき、
ニューファンドランド島のアツモリソウの事を質問されましたが、
明確に答えられなくて、
帰ってから、写真を見返しました。
ニューファンドランド島へは2回しか訪れたことはなく、
そして2回合わせて、3種のアツモリソウを観察しています。
赤いアツモリソウ、
黄色いアツモリソウ、
そしてピンクと白のアツモリソウです。
赤いアツモリソウがニューファンドランド島の中では分布域が広く
個体数も多いです。
黄色いアツモリソウは、
かろうじて残っていた株、でもわりと大きくてびっくりなものを
を一度だけ観察したので、多く語れません。
ピンクと白のアツモリソウは、2回目に訪問した年に、
蕾がたくさんあるなか咲き誇っている
本当にタイミングドンピシャの美しい時に、多数の個体に出会えました。
世界のアツモリソウの中で、最も美しい種と言われているそうですが、
私は、ウラジオストック、ニューファンドランド島、日本の3箇所でしか
アツモリソウの仲間は見たことがありませんし、
世界のアツモリソウを図鑑ですべて見たことがないので、
何とも言えません。
でも、ピンクと白のアツモリソウは、
雨が降りしきるなか、観察しましたが、
白とピンクの色合いがたいへん美しく、
草丈が70~80㎝くらいあるので、
清楚な感じがしつつも、大ぶりで、ゴージャスな花だと感じました。
森の中、湿地帯に自生していて、木道(ボードウォーク)の上から観察した場所と、
森の中に点々と咲いている場所とありました。
その日、相当雨が降っていて、足元が既にびちょびちょでしたので、
森の中に咲いていた場所が、もともと湿地に近いような場所だったかどうかわかりませんが、
ずぶずぶぬかるんでいる場所ではなかったのは確かなので、
多少の幅はあるのではないかと推測。
赤いアツモリソウは、もっと乾いたところにありました。
黄色のアツモリソウは、マントル由来の地質がすぐそばのところにありましたが、
本来の時期に開花しているものではないそうで、
一度見たそれの場所は、もっともガレた小石が沢山あるような場所に咲いていました。
アツモリソウ3種、それぞれ咲いている環境が全く異なっていました。
現場では、特に初めて見る美しい植物だと、
花ばかりに目がいきがちですが、
全体の写真があとから欲しくなります。
なるべく両方撮るようにしていますが、時間の制限や、
ツアー中は他の事も色々起こるので、
しっかり全部の植物でそれをすることは自分には難しいです。
アツモリソウの名前ですが、
ピンクと白のが学名が、Cypripedium reginae、英名がShowy Lady’s-slipper。
赤の学名が、Cypripedium acaule、英名がPink lady’s slipper。
黄色の学名が、Cypripedium parviflorum var.pubescens 、英名がYellow lady’s slipper。
撮影直後に、図鑑で確認しましたが、3年以上は経っていますので、
名前に変更等があるかもしれません。
赤のアツモリソウは、数が多く、トレッキングの道沿いにも多数ありました。
島の各地でみかけ、だいぶ感じが違うのもありましたので、写真いろいろ載せておきます。
お好きな方の参考になれば幸いです。