ナミビアを代表する国立公園の一つにエトーシャ国立公園があります。国の北部に位置するため、ほぼ中心に位置する首都のウィントフックから、まっすぐ行っても一日はかかります。
この公園の魅力は、公園の中に水場が、大きいのから小さいのまで、複数あることです。その水場に大型哺乳類が集まってくるので、生き物を大変見やすいのです。
アフリカゾウが、列をなして群れで歩いてきたリ、大型の草食動物のオリックス、クドゥなど、東部アフリカにはいない動物が見られます。
そして、夕方の動物がよく動く時間帯に水場でしばらく待っていると、入れかわり立ちかわり、さまざまな生き物がやってきます。ハイエナ、クロサイ、キリン、ダルマワシなど、大型の猛禽が飲みに来ているのをみたこともあります。公園が18時にクローズするので、門限がなければ、日がとっぷりと暮れるまで、水場にいたいと気持ちになるのですが、いつも行かざるをえなくなります。
この水場に動物が集まってくるのは、他に水が無い時だけです。雨が大量に降った直後は、どこもかしこも水があり、動物たちは自分たち周辺の小さな水場で用をたし、大きな水場にはわざわざやって着てはくれません。人のいる水場にわざわざ来るのは、他に水のある場所がないからです。
水場があれば、見やすいのは間違いないのですが、水場があるから見られるというわけではないのが、自然観察の難しいところかもしれません。当たりも、ハズレもあるのが、アウトドアでの自然観察です。
写真のクロサイは、母と子です。なぜわかるかというと、この後、雄のクロサイが現れ、緊張の一瞬があったからです。