写真のクジラの木彫りは、マダガスカルの西部、イファティ(Ifaty)で買いました。
マダガスカルでも、近海でザトウクジラが見られると聞いています。ただ、自分がいつもマダガスカルに行くのは鳥の繁殖期の11月頃が多く、クジラの季節と合わないので、自分はマダガスカルでは見たことはありません。
宿の装飾のモチーフになっていたり、お土産屋で写真のような木彫りが売られているを見て、現地のガイドに聞いてみたら、見られるということを知ったわけです。
木彫りのクジラは、南東アラスカのツアーに一緒に行ったお客様と盛り上がって、二人で買い求めました。日本円にして700円位だったと思うのですが、結構よく観察されて作られた代物です。芸が細かいのです。
その色塗りについて、一緒に買われた方が、沖縄のツアーにいらした時に面白いことを教えてくれました。
「お腹が白かったのは、塗り忘れたんだと思ってた。そしたら、違うみたい。南半球のザトウクジラは腹が白い個体が多いって本に書いてあったのみつけたの。ちゃんとクジラみて、作ったのね。じゃないと、腹を白くできないわ。」と。
へぇ~!!!と。
マダガスカルの人が図鑑を見て作ったとは思えないので、事故か何かで水揚げされた本物のクジラを見て作ったんだろうなぁと、推測できます。だから、お腹が白いと。
ザトウクジラは、「鳥の渡り」のように、季節によって移動すると一般的に言われています。夏は餌の豊富な冷たい海へ。冬から春は繁殖するために暖かい海に。
具体的に言うと、夏は高緯度地方、太平洋側のアラスカ、大西洋側のアイスランド海域など。
冬から春にかけて、日本海域だと小笠原や沖縄などの低緯度地方にやってきます。
でも、この季節間移動は、しない個体もいるはずです。およそ、皆と同じ動きをしない個体がある一定の割合でいるはずだと、経験上、クジラに限らず感じています。例えば、サケとか、海に行かないで川で一生を終えるものがいるように。
お腹の白い個体が、南半球のザトウクジラに多いという事に気づいた案件でした、面白かった。
実は、自宅に帰ってひっくり返したら、私のクジラはお腹が黒くて、笑えましたが、どっちもいるのか、塗り忘れなのか、まぁどっちもありだなぁと独りごちました。
話は飛びますが、マダガスカルでの買い物のポイントに、欲しいものがあったら、さっさと買ってしまう!という鉄則があります。
でないと、人だかりになって、訳のわかならい状況の中、買い物をしないといけなくなるからです。手作りのものが、収入源の人にとって木彫りを買うような人は、外国人観光客しかいないからです。
生活がかかってるから、わからなくもないのですが、ちょっと離れたところで見る分にはいいのですが、渦中の人になると怖いのです。毒虫、毒蛇より人が怖い、暗闇が怖い私です。
いつか、マダガスカルでもクジラが見たいです。