「自然観察の旅」が実際にどんなのかが、行く前は全く想像できなかったということが、先日初めて一緒に旅した方々からのヒアリングでわかりました。
それで、簡潔にわかりやすい点から上げていくと、
スワロフスキーのよく見える双眼鏡で、現地の一流のガイドとともに、鳥や哺乳類を探す。
そして、その生き物の動き、行動などの生態をしばらく観察する。
生き物とまわりの環境も合わせて、そしてその場所がその国の中で、どういう立ち位置なのかなども合わせてお伝えして知ってもらう。
そこがどういう気候で、どういう場所なのか、進化的に古いのか新しいのかなど、地球規模で伝える。
伝えたいことはたくさんある。
そしてそれらの何かがきっかけで、好奇心がまし、より楽しくなったのなら嬉しい。
それらは観察直後でなく、旅の前後など順番はいつでもOK。繋がる時は情報はつながる。
また、文化的、民族的なこともそこに入ってくればより肉付けされる。その地に詳しい先生や、現地ガイド、そして書籍などが役に立つ。
具体的に最近の一例をあげると、
図鑑で長年見たいと思っていた鳥が突然目の前に現れ、出会えて一気に体温が上昇する。
かわいい、美しい、すごくきれい!
と感動する。ここまでは、双眼鏡で見ていて心の中が騒がしい。そして、いつももっとよく見たいと思いながら見ている。
双眼鏡でひとしきり観察後、動きそうになければ、はじめて撮影しようと思う。これは、最も信頼しているバードガイドの教え「ちゃんと観察できてなければ撮れないから、まずはしっかり見なね」がベースにあるが、自分でも今ではそう思ってる。
よく見てからだと、心が通じるとは言わないが、なんとなくもう動くか、まだ見せてくれそうかが、わかる気がする。
今回のオオミドリヒロハシは、葉をくわえて枝に止まり、振り向くようなポーズでこちらを気にしている。
落ち着いてはなかったけど、でも、いっとき止まっていてくれたので、撮影することができた。
森の中は、枝から葉がたくさん出ているから、鳥が見える場所は小さな限られた場所でしかない。
「小さな窓」とガイドは言ってたけど、本当にそうで、ちょっとした高さ(身長)の違いで枝がかかって見えないこともある。
その鳥との短い出会いの一瞬に、見える場所を大きく動かずに探して撮影する。鳥に嫌がられたら飛ばれるからだ。
また、撮影前に双眼鏡を鳥から外すときも気をつける。森が深いとどこを見ていたか目を離した瞬間にわからなくなることはままある。
自分がわからないと説明できないから、結局は伝えられない。落ち着いて、鳥の位置を自分で確認してから双眼鏡からカメラに変える。そのタイミングで見えてない人には伝える。
周りを確認し、みんな鳥の方向を見ている、大丈夫そうだと思って、撮影をはじめる。この間、ほんの数秒。
撮影している時は、焦ってるのもあり、森の中で暗くて細部がよく見えてないのと、
記憶に雌雄の違いを明確に覚えているほどでなかったので、瞬時に雌雄はわからなかった。
が、写真と図鑑を後から見比べて、オスだとわかった。(写真に撮ると後から確認できるのが、1番の利点だと思う。鮮明でなくてもそれは役にたつ、もちろん鮮明に写せるに越したことはないけど。)
葉をくわえていたのは、巣材を運んでいたのだろう。
環境から山の鳥、標高の高いところに棲息する鳥とわかるし、図鑑にもそう書いてある。図鑑をみれば、同じ仲間で、低地に棲息する別種がいることもわかり、次に行く場所では他のも見れるかもしれないと思うと期待によりドキドキする。
その鳥とリアルに出会ってから図鑑を見たり、読むのはとても楽しい。好きな人のことを沢山知れるようなものだから、英語だけど、Wi-Fi環境下ならGoogle翻訳を使って簡単に読むことも今ならできる。
その鳥を観察できた時間は、長かったけど数分しかない。
観察後に、ガイドからどれだけその鳥との出会いがまれなことだったかを今回聞かされた。
見るのが難しい鳥の認識はあったけど、ボルネオに住んでいたこともある自分の知っている日本人のバードガイドにまだ見せられたことがないと聞いてとても驚いた。
自分たちの目の前に出てきてくれて本当にありがとうと心から思った。
鳥とのかけがえのない時間の後は、胸があつくというより、私は温かになる、ホワホワする。
その数分の生きものとの出会い、それがかけがえのない時で、最高の瞬間。
その出会いの回数を引き上げているのが信頼している一流のバードガイドたちの存在で、
旅をコーディネートし、自然観察が初めての人でもどうしたらいいか、してはいけないこと、すべきことを適切なタイミングで伝えられる私の役目だと考えている。
観察のルールを学び実行することは、意外に難しい。観察の経験が長くても守れない方もたくさんいる。だから、その場にいるみんなが、同じルールを認識し、静かに大きく動かず観察することがとても大切。
それらの一つ一つの生きものとの出会いの積み重ねが「自然観察の旅」で行っていること。
よく見て、感じて、パッションを得る、それにつきる。
きれい! かわいい! だけでもいいと思ってる。
ステージは色々あって、みんな違う。
それでも、同じ時と空間を共有して、感動を共に出来、後から一緒に楽しめる。
出会いの前後の楽しみも含めて「自然観察の旅」と私は考えている。
行く前から、図鑑を手に入れた瞬間から、旅に行くと決めた時から旅は始まっている。
それはどんな旅でも一緒だと思うけど、
図鑑の中で、この哺乳類に出会いたい、この鳥が見たい! と思った時から、夢や妄想はが広がり楽しくなる。
「鳥を待つ時間がいいですね」とヤイロチョウの仲間が出るのを待った後に言われて、そんな風な感想を直接聞いたのは初めてだったけど、確かにそうだなと。
現地で、自然の中で、過ごす全ての時間が愛おしい。
そんな旅が私の提供している「自然観察の旅」です。
バードウォッチングが初めてでも、本人がやる気なら、道具もお貸しできるし、ノウハウも全てお伝えできます。
世界各地のトップバードガイドたちといろんなところに行きました。だから、いろんな方法でお伝えできます。日本のバードウォッチングで、行き詰まりを感じてる方、ぜひ一度いらしてください。
突然、海外に行ってバードウォッチングするの? って思うかもしれませんが、
日本より鳥の密度も高いし、環境もいいので、より楽しいバードウォッチング体験が出来ることは間違い無いのです。
最初に誰に教わるかは大事だし、日本のスタンダードは、世界のスタンダードでないこともありますし。
この秋に、全くの探鳥未経験の方を多数ご案内して、バードウォッチングの楽しさを伝えることができ、
私の中で言語化もできたので書いてみました。
趣味の世界なので、誰に何を言われることもありません。言う方は勿論いますが、やっかみ半分なので無視しましょう。
海外に行って、鳥と哺乳類を見たいと思ったらご連絡ください。どれも少人数の旅です。グループメンバーのご案内もします。いまは、旅行会社所属でなく活動していますので、何でもできるメリットがあります。皆さんに、理解していただきたい点もありますが、自由度は高いです。
生きものとの出会いは、少人数でのメリットが大きいのは間違いありません。元気に動ける時間も限られていて、お金も有限です。だから、一回一回の旅を流れ作業でなく、最高な旅にしたいのです。
私の自然観察の旅は決して安くないけど、それも理解してきてくださる方、ご一緒しましょう。
コーディネート、ガイド、手配、同行と1人ですべて行うからこそ、手が届く部分は沢山あります。フィードバックされないことは決して無いですしね。そこが私の強みです。
いくらぐらい? という質問が最も多いですが、コロナ後、航空券代、燃油サーチャージも上がり、そして円安。どれも高い方にしか転んでいません。かつての料金は夢のように、今はアジアでも高くなりました。値段を気にせずに行くと決められる方が嬉しいです。特にぼってる訳ではありません。私は無駄な経費やどんぶり勘定は嫌いなので、むしろリーズナブルだと思ってます。その辺を信頼してくださる方、ちゃんとコミュニケーションが取れる方と楽しく自然観察の旅に出かけたいと思います。
2024年は、2月にタンザニアのサファリツアー(グループ貸切)からスタート予定です。
今年3回行ったボルネオ島の旅も計画しています。
また、特定の植物を見る旅も1年に一度位は考えてたいなと。植物は私が詳しくないので、情報が入ってきた時や、リクエストベースになりますし、出来ることはとても限られていますが、チャレンジしたい旅です。
2025年2月はキリマンジャロ山のキク科のジャイアント・セネシオ群落を見に行く予定です。今夏、夏に体を壊したので、また鍛え直そうと思ってます。
2ヶ月に1回位の渡航が体には無理がないのかと思うので、グループでの旅の依頼や、行きたい場所のある方は、いつでも早めにお知らせくださいね。最近考えているのは、来年のことばかりです(笑)
日本の行きたいところもたまってて、来年は早めにお伝えしますので、一緒に行きたい方はどうぞ。なんでもいいので、旅したい〜!という方は、直接連絡くださるか、メルマガ登録していただければと思います。
今の気持ち、書いてみました!
2023年10月20日