この記事の中の写真は、タンザニアのセレンゲティ国立公園で、チーターのハンティングを運よく観察した時に、その狩りの前後で撮影した写真です。
母チーターと子供3頭が、道路わきの草原にいて、くつろいでいるようでしたが、私達がそこに着いた時にはサファリカーの渋滞が出来ていました。
こんな渋滞に突っ込んで、出れなくなったら嫌だなぁという思いが一瞬よぎりましたが、ガイドは「ハンティング!(の可能性がある)」と言います。
ハンティングのシーンこそ見られるのは運次第。予兆は感じても、実際に仕掛けるかどうかは、わかりません。
チーターがインパラを超高速で追いかけ、しとめる寸前までをンゴロンゴロ自然保護区で見たことがあります。(仕留めた瞬間は、2台目のサファリカーの後ろで行われたので、見えませんでした。)
それは、突然始まって、一瞬で終わった気がしました。チーターが一気に加速して走り出し、子供のインパラが逃げる。
ダーッとチーターが走り、インパラが逃げる。そして、追い付かれて、仕留められる。
私は「見て!見て!見て!」と騒いで、少し後ろのサファリカーにも伝えたものの、一瞬の出来事で、見逃す人多数。
肉食動物の狩りは、短時間の勝負で決まる。
草丈の短いところでのハンティングは全部まる見えだが、よく見えない時もある。セレンゲティ国立公園の草原でライオンがイボイノシシを襲った時は、最期のピギー!!という断末魔の音声で、狩の成功がわかる程度だった。
話を戻そう。
このチーターの親子のハンティングは、人間、サファリカーを利用して行われた。
サファリカーが、10台くらいつながると、一本のラインの様になって、車の向う側の視界がきかなくなる。
チーターのいた場所から車を挟んで、向こう側にインパラの群れが移動していた。
インパラの子供が列を離れて、フラフラ~と車に寄ってきた一瞬を母チーターは見逃さなかった。
至近距離でチーター親子を見ていたので、走って行ったのはすぐに気づいたが、その後、あっという間に子供のインパラは仕留められた。
お母さんに気づき、すぐ後を追う子供もいた。
すべてが、あっという間の出来事だった。
そして、またしても見逃したが、サファリカーの後ろで、最後のひと噛み(首を噛む)をしたらしい。「ガリって音がした!」と興奮した声でその場でおしえてくれた。
その後、チーターの親子4匹で、食べ始めてから、私達はその場を立ち去った。
このあと、まだドラマがあった。その晩、レストランで、その後を教えてくれる人がいた。
ハイエナが来て、獲物を奪われと。
チーターに子供が3匹いるのは、珍しいと聞いた。食べ盛りの子供たち3頭をお腹いっぱいにさせるのは大変だろう。
チーターを見るのは難しい。至近距離だとなおさらだ。あの子供たちは、生きているのかなぁと、写真をみると思い出す。