写真の日経新聞の2021年7月6日号の朝刊、
「マダニ感染症 関東で初確認」の記事を読んだ。
この病気、時どき取り上げられてるのを私は目にするが、
一般にはどの程度しられているのだろう?
ダニ媒介の感染症
重症性血小板減少症候群(SFTS)は、マダニが媒介するウィルス感染症のひとつ。
具体的には、その病原体を持っているマダニに噛まれることによって感染する。
だから、ダニに噛まれたからといって必ず病気になるわけではない。
しかし、致死率は10〜30%と高く、有効な治療薬やワクチンはなく、対処療法しかなく、高齢者が重症化しやすい。
マダニと言っても、1種類ではない、日本国内には約50種類。
そして、ダニ媒介の病気はきっとすべてが判明していない。
SFTSも2011年に中国で発見されたばかりと記事にあり、
それって比較的最近にわかったと言ってもいいくらいだし、
発見前にもこのウィルスのせいで亡くなった方はいたけども、
特定されなかっただけだろうと推測できる。
原則、哺乳類がいる場所の草地、森にはダニがいる、
いてもおかしくない、いる可能性があると思うべし。
仕事柄、ダニに噛まれている回数が多い、嬉しくないことに世界各地で。
そして、ダニ談義を各地でした。
中南米では、ダニが局所的に非常に多く、
目に見えないものから大きいものまで、大中小さまざま。
ロシアのダニは大きくて強烈だが、冷静に考えると大きいから見つけやすく対処しやすかった。
日本だと、北海道、鹿児島県、沖縄県では私自信が経験あるし、
本州関東近県でも、噛まれた人を直接知っている。
サイズは1mm以下〜数mm程度まで。
自然観察するようなフィールドで、不用意に道を外れて、
草地にわけ入ること、草地に近づくこと、
具体的に座る、寝転がる、腹這いになって写真を撮るなどは、
ダニのリスクを許容しているとも言える。
海外での自然観察で、激しくダニの被害に遭う場所やチャンスがあり、
ダニの知見、経験が豊富になったが、
日本にもダニはいる。
ヒルに血を吸われても病気にならないが、
「ダニに噛まれると病気になる可能性がある。だから、ダニは厄介で、気をつけるもの」
という常識は、被害にあったことのある人、
ある程度の経験がある自然観察者にはあるはずだけども、
一般の人の多くが、全く気にしていないかもと思う。
蚊によく刺される人は要注意?
必要以上に怖がる必要も全くないが、
野外に出たら、そういう可能性があること、
虫に比較的弱い人(多人数でいても自分がもっとも蚊に刺される人)は、
自分がそうなので、そしてご案内していて被害にあう人(全く気にしないでどこにでも入ってく人では無い、むしろすごく気にしている)もそういう人が多いので、
あくまで体験上ではありますが、
チャンスが高いのでより気をつけましょうと伝えたい。
まとめともう一つ有用情報
アウトドアする方は、
草地、森にはダニがいる。
そしてこんな病気があることを知っておこう。
症状が出て、病院を受診する時も、
森に行ったことを伝えられるのは大事なことです。
ドクターによっては対応できない人もいるので、
ダニかもしれないとはっきり伝えると、適切な処置をしてもらえる可能性が上がるでしょう。
次回は、対処法
ダニに噛まれた?
と思った時に、病院に行く前にどうすればいいの?
を次回は、ご紹介。
以上、【自然観察と感染症】についてでした。