わたしの愛読書で、沖縄に行く前後にくり返し熟読しながめる、カエルの本『沖縄のカエル』に
“オスは夜間に体色が変化し、黄色味をおびてよく目立つ”と書いてあるリュウキュウカジカガエル。
確かに夜に見るときは、かなり黄色いのでわかりやすく目に付く。けど、本当に昼間は黄色でなくなるのか? という疑問が沖縄に行く回数が増えるにつれ気にはなっていたが、今回思いがけず確かめることができた。
それは、なんと、同行者も気になっていて、実験しようと思ってとプラスチックケースを持参してきたのだったのだ。というわけで、夜間観察時に2匹捕獲し、一晩一緒にねることに。捕まえたときは確かにとても黄色い個体が、翌朝、2匹ともみごとに茶色くなっていた。
何が作用して黄色くなったり、茶色くなったりするのだろう? 夜はまた黄色くなるのだろうか? と、翌朝、新たに疑問が増え、一晩で返すつもりが、そのままもう少し一緒にいることにしてもらった。
昼間の光が大事かもしれない? と思い、窓際において出かけ、その夜には、また2匹とも黄色くなっていたのですが、その次の翌朝はなんと、1匹だけが茶色に、1匹は黄色いままで、どういうわけだろう? と気にはなったのですが、やんばるで夜間観察が二日続くと寝不足で頭が働かないので、実験終了。その2匹は返しました。
もう少しちゃんと実験したら? と思わなくもないのですが、今はフィールドでの経験積みたいので、まぁいいかと。やんばるに長期滞在することができそうなときは再考します。
今回のやんばるは、真剣に両生類を観察しはじめてから4回目の訪問でしたが、やっと種類がおよそすぐにわかるように、そして今回、リュウキュウカジカガエルだけでなく、オスとメスのサイズ感の違いも感覚的にわかるような気が初めてして帰ってきました。個人的には大収穫です。
これは、春にスミレを見続けて4年目に、見たらなんとなく種名が出てくるようになったときぶりの喜びです。これなら、賛同しやすい人、同意してくださる人もいるでしょう。残念なことにそれはすっかり忘れてしまいましたが。
やんばるでもっとも出会う頻度が高いカエル、リュウキュウカジカガエル。背中にX(エックス)の様なバッテンがあるのも特徴の一つです。行く機会がある人は、ぜひ気にしてみてくださいね。