ニュージーランド マウントクックとフィヨルドランド国立公園を訪れ気づいた5点

明けましておめでとうございます。2025年も素敵な出会いが皆さんにありますように。本年もよろしくお願いします。

昨年2024年12月17日からニュージーランドの山旅にプライベートで行ってました。

マウントクック国立公園のフッカーバレートラックを歩き、フィヨルドランド国立公園のミルフォードトラックのガイドウォーク4泊5日に参加という超王道コースでした。

せっかくなので、まとめたいなと思いつつ、昨年行ったガーナとマダガスカルのブログがまだ書けていないので、印象に残ったことを先に5つだけ書き残します。

1つ目、植物と地質

歩いてみて感じたのが、植物がチリ・パタゴニアのパイネ国立公園で見たことある植物に似ているものがたくさんありました。植生もそうでしたが、氷河や氷河湖など地形や景色もパイネと似ていると感じ、なんか懐かしい感じ。一緒じゃないけど、雰囲気が似てる。

ゴンドアナ大陸由来のナンキョクブナがあるのも共通点で、出発する数日前に調べていて気づき興奮しました。ニューカレドニアにもナンキョクブナがあることを知り、世界中の植物と地質の繋がりに気づくのは楽しい瞬間です。

ミルフォードトラックの中で最も標高が高いマッキンノン峠付近の植生はフォークランド諸島で見た雰囲気にも似てるように感じ、1人でワクワクしました。そして、歩いていてこれはきっと蛇紋岩だなぁと気づき、答え合わせしていないけど、石のことを久々にまた調べてみたくなりました。

また、氷河が作るモレーン、U字谷、迷子岩、フィヨルドなどの氷河地形も以前より感じて、興味が持てるようになっていました。

2つ目、サンドフライ

ブヨみたいな虫、サンドフライ。きれいな水の近くにいて、明るいところ、風がない場所、雨が降っていないと多い。世界中どこに行っても、虫に弱いというか、好かれてしまう私。行く前から気にしていましたが、現地でサンドフライ対応の虫除けを買い、あとは肌を隠して防御しましたが、植物観察・撮影して立ち止まったり、鳥を双眼鏡で見ていると集中攻撃されました。

また、ミルフォードトラックのガイドウォークの最終日にクルーズがあるのですが、ロッジから港まで散策したくて歩いて行った際に全くの無防備でいってしまい、顔周りを相当やられました。風が吹いているとあまり出ないようですが、その日は、マイターピークが水面に映るほどだったのでしっかりやられました。

自分は視界が遮られるのが嫌いなので、頭にかぶるネットは使いませんが、虫が嫌いな人は持って行ったほうがいいかもねと私も思うくらい、いるところにはいました。

ロッジの中にも入ってくるので、足回りも素肌を出さないようにした方が無難です。よくわかっていない初日に私は足をたくさん噛まれ、今回足がいちばん酷いことになりました。掻きむしって汁が出て、長時間毎日歩いていたので、そこが擦れて痛かったくらいですみましたが。虫刺されが、自分は時に腫れがしばらく続いたりする時もある体質ですが、もう治りましたのでサンドフライは私にとってはそれほど厄介な存在ではなく助かりました。

3つ目、天気と荷物選択

ニュージーランドに行くのは初めてですが、結構涼しいというか自分には肌寒い時が多くありました。季節的には夏で日差しも強く(紫外線は日本の7倍)暑いときもありましたが、乾燥しているので日本みたいに暑くてたまらないということは街ではほぼありませんでした。今回訪れた最も南の町、クイーンズタウンでは、半袖短パンのおそらく地元の人と、ダウンを着て厚着の外国人が入り混じって歩いていました。

南風が吹くと、南極からの冷たい風が来るから寒くなり、北風が吹くと温かくなると教わりました。ちょっと不思議な感じがしますが南半球なので逆になります。クインズタウンの街では歩いていて、冷涼な風が吹いていると感じました。またそれらの冷涼な風が、美味しいワインを作るとも知りました。

山では、雪も降る時もあると聞いたので登山時の防寒具はバッチリ用意して行きましたが、直前の天気図を見て、ダウンの上下は持たずに出発。使い捨てカイロだけを念の為に持ちましたが使わずにすみました。

雨の多いエリア(年間7,500〜9,000mm)を訪れるので、寒いのが特に苦手な自分は、雨具は冬用の腰まで隠れるものを持って行きましたが、結局寒さに困ることは一度もありませんでした。むしろ、暑いことが多く寒くなくて良かったけど、調整が難しいと感じました。後から、今回のようなとても暖かいミルフォードトラックはとても稀と聞き、数十回行ってる人がそういうのだからレアケースだったのなら仕方ないなと。全部荷物を持って歩くので、できるだけ荷物を軽くしたいという時の選択はとても難しいです。

4つ目、長距離54kmを歩くこと

ミルフォードトラックを全部歩くと54kmというのが公式な数字なのですが、実際には違い、昔の偉人のデータを遵守していると聞きました。行く前はそんな長距離をみんなと歩けるのか? でも行ったら歩くしかないしと心配しつつも、まぁなるようになるなと考えていました。

鳥や植物を見ながら自分は歩きたいので、結果として1人で歩いていることも多かったのですが、それを許してくれる環境があったので十分に楽しめました。ただ、探しながら歩くのに疲れてくると歩くのが嫌になり遅くなるので、時々、歩くことに全集中して足元だけ見て歩いたりもしました。でもそうすると段々つまらなくなり、歩き続けるのが嫌になるので、写真を撮って気を紛らわしたり、時に鳥が出てきて元気になったり、現地ガイドが一緒に歩いてくれたり、同じグループのメンバーの後ろ姿を遠くに見て助けられたりと、いろんな人と生き物のおかげで無事完歩しました。歩くだけなら、標高も高くないので息苦しさも大したことないです。雨がひどくて川が氾濫し腰まで水が来るというすごい日が時にあるそうですが、そんなまれなことに当たったら受け入れ楽しむ気があり、歩き続ける気持ちがあれば、健康な人であれば54kmは3泊4日かければ、十分歩ける距離だなとは思いました。装備とか準備とかを考えると、決して誰でも行ける場所だとは私は思いませんが。

実際、今回の旅では、ミルフォードトラックを歩く前にマウントクック国立公園で歩いたのやミルフォードトラック3日目にサザーランド滝にも行ったりしましたが、iPhoneのフィットネスのアプリの数値から計算すると、11日間の旅での歩行距離は約135km、歩数は22万5,000歩でした。自分でもびっくり。移動時の街歩きも結構歩いてたとわかりました。

5つ目、ガイドウォークシステム

アルティメイトハイクス社が運営しているガイドウォークシステムに感心しました。宿泊先のロッジは日本の山小屋とはだいぶ違って、相部屋だけど快適だし、乾燥室が強力なので本当に着替え1着持っていけばOKだし、食事も美味しかったし、ワインやビールも種類豊富にありました。昼食は自分で具材を入れてサンドウィッチを作るから食べやすく、フルーツやお菓子もあって、登山をしているとお腹が減って仕方のない私は自分で量を調節できて助かりました。

途中で温かい飲み物を提供してくれるサービスがありひと息つけたし、至れりつくせりに感じました。トイレもコースに適度に設置されているし、道も1人で歩いていても全く怖くないくらいわかりやすいし、こんなにも整った環境で歩くことに専念すればいいのはすごいなぁと完成されたシステムに感心しました。

多数ある吊り橋もよく揺れるけど、作りはしっかりしてるし、木道も壊れてなかったし整備がどこも行き届いていました。約50人がシーズン中、毎日必ず入る宿は山の中にあるのに、設備が立派で驚きました。世界的に大人気コースで予約を取るのが難しいと聞いていましたが、これはそうだろうなと実感しました。こんなに快適なら別のコースも歩いてみたいなと私ですら思いましたので、何度もニュージーランドを訪れハイキングする人の気持ちもわかりました。

さいごに

ダイナミックな景観で地球を感じる場所として最適な地は、アラスカ、アイスランド、チリ・パタゴニア、南極、モンゴルと私は考えていましたが、ニュージーランドが今回追加されました。

アクセスがニュージーランドは楽なので、多くの人が自然を楽しめる場所だと今回わかりました。また近々訪れるので楽しみです。

メッセージ

世界のフィールドを歩き生きてきた私は、移動して自分の知らない世界とつながり、自然や生きもののエネルギーでパワーチャージをしています。クリアな自然の中に身をおき、動植物を感じようとすることは、自分のコアな部分につながり、瞑想しているような落ち着いた時間を過ごすことができます。私とそんな時間を共有してみませんか。

この記事を書いた人

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橋場みき子

生きものと世界の大自然、旅や愛爬ヒョウモントカゲモドキ、ときどき娘のことなど書いています。動植物大好き、自然の旅案内人として、知人・友人に案内しています。2020年3月まで世界の動植物に会いに行く旅を手配・案内する生活をつづけて20年以上、1年に地球5周を移動するような生活でしたが激変。2021年9月私は生きものとのつなぎ人と自覚し復活。鎮まりながら多動し、今日も生きています。

イベント情報

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国内で観察撮影した写真を見ていただき、その時の様子をお伝えしています。

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