マダガスカルの旅で、植物のトゲ(長さ2㎝弱、直径1㎜弱)がくるぶしの上、20㎝位上の場所に刺さりました。で、それを抜くに至るまでの経緯と、その間に得た知識をお伝えします。
現地は、一般人は電気・ガス・水道がまだそろわない生活をしています。当然、医療事情が整っていません。また、参加者でなく、自分のことでしたので、我慢するしかないよなと思いつつ、グルグル悩み始めました。
刺したのは、11月4日の早朝探鳥時。刺した直後は、足が痙攣した?つった?かという、かなりの痛みがありましたが、ここに来た目的の鳥がちょうど出た時で、すぐに確認しませんでした。
そのあと、ズボンをまくって足を見たら、一部、異様にふくれていて、とげが刺さったことに気づきました。救急セットの中の、とげ抜きを出しましたが、すぐに抜けそうにありません。落ち着いて抜いてる場合でないので、宿に帰ってからにすることにしました。
で、朝食後、部屋に戻って、真剣にトゲを抜こうとしましたが、いくら引っ張っても動かない、肉ごと持ち上がる感じ。そうこうしてるうちに、ぷちっと折れる音がして、スーッと中に入って行ってしまいました。
一番まずい状況になったことは、わかりました。マダガスカル人のガイドにも相談して、様子をみることにしました。
で、その後、ラノマファナ国立公園でキツネザルを追いかけるのに、山歩きというか、樹の上で食事をするサルを追って道なき道を歩いたりもしました。
また、今年からマダガスカルへは飛行機の乗り継ぎが悪くて、マダガスカル(アンタナナリボ)→モーリシャス(ポートルイス)→シンガポール→マレーシア(クアラルンプール)と乗り継ぎ、クアラルンプールで13時間ほど、待ち時間があったのですが、クアラルンプールの空港で足をみてびっくり。そうとう腫れて鬱血していました。
で、やっと日本に到着し、自宅に戻り病院(近所の外科)に行きました。
ドクターは、ポインズンリムーバー(蜂などの虫さされた時の毒抜きに使う道具)の大きいので、傷のかさぶたを剥がしてから、患部を吸いました。で、「トゲは入ってないよ。」という。いや、入ってるんですけど、と言ったものの、2夜行便でよく寝ておらず、病院で2時間以上待って弱っていた自分は、そうかなぁと、不覚にも丸め込まれ、そのまま帰ってきてしまいました。
で、翌日は会社に行ったのですが、「絶対に入ってます!」とどうして言わなかったのか後悔し、翌日、再度病院を訪ねました。
夫からエコーでトゲが写るということも教えてもらったので、先生に「前回は言えなかったのですが、トゲは入ってます。」「化膿しやすい体質だから、無駄に切りたくないので、エコーで見てもらえませんか?」「次のツアーが12月1日からだし、先進国でない国によく行くので、このままだと困るんです」と3点を訴えました。
先生は、「トゲが入っていたら、化膿してそのうち出てくるから待てば」と切りたくなさそうです。それでは私が困るのです!!と、押し問答しました。
で、結局エコーで見てくれることになり、他の先生が診てくれることになりました。結論から言うと、エコーでトゲは確認できませんでしたが、新しい先生は、きっとここにあるよと、トゲがあることに同意してくれ、切開することに決まりました。
マダガスカルで、最悪、安全カミソリでも買ってきて自分で切るしかないかも? でも本当に自分でやれるか? という怖い想像もしてたので、日本で麻酔してもらえるなら、全然怖くない! やっと切ってもらえる、ここまで長かった!という気持ちでした。
で、麻酔の注射は3㎜とか、言ってましたが、薬が入るときにやや痛い位で、トゲが入ったまま歩いてる方が、よっぽど痛いわというくらいでした。
切ったらすぐ見つかるのかと思いきや、意外に時間がかかり、看護師さんがライトを照らして、先生が皮を引っ張りながら探すという感じでしたが、しばらくしてみつかりました。2㎝弱もありました。
こういう傷は、汚染されているので、縫わないそうで、薬を塗られ、ガーゼでふたしてシールで貼られて終わりでした。
その先生に、トゲは意外に抜けないこと、刺さったトゲは病院に行けないなら、そのままにして日本に帰るといいよと、とアドバイスをいただきました。もう二度としたくないけど、役立つ情報ゲット!
トゲがまだ入っている(何本入ったかわからない)場合は、開いている傷口から出てくると。リンデロンVGの塗り薬と、抗生物質二日分だけもらいました。傷口はよく洗ってねと、お風呂OKと。
帰り道は、痛いけど、刺さってた時より痛くない。
でも、帰宅したら傷がうずくし、寝不足なのもあって、夕方までよく寝ました。
というわけで、トゲを取るまでに9日間もかかってしまいました。まだ完治してませんがとりあえず大丈夫そう。
トゲは刺すと痛いし、あとが大変なので、皆さんも気を付けてね。
写真の鳥(水色の羽をもつ美しいオナガジブッポウソウ)を観察するために、訪れた場所でトゲをさしました。トゲの森と言われるトゲ植物が多いところで、注意はしてたし、注意も促してたほどですが、事故は起こるもの。
教訓: トゲ植物があるところでは、細心の注意を!