ヌーとシマウマは、年間を通じて
草が生えているところを目指し、
一年かけて食べながらぐるっと周回移動をしていく。
その数、なんと
ヌーは200万頭、シマウマは30万頭と言われる。
タンザニアとケニアの一部を1年をかけてぐるっと移動。
そして、翌年また回る。
毎年毎年、ぐるぐる回る。
鳥の渡りと同じです。
おおよそ場所は決まっているそうですが、
移動中、
雌は出産したくなると
雄と離れて、
草丈の短いところで、
10分程度で手早く出産を済ませ、
また元に戻る。
自然の営みとはいえ、
凄い。
眼を見開いて、
痛みに耐え、
体を動かしながら、
仔を産み、
産んだ後、休む間もなく、
仔が立てば、一緒に歩きだす。
仔も本当にすぐ立つ。
一度しか見ていないが、
もう生みそうという状況に気づき、
見ていたら、
アッという間に子どもを産んで、
歩いて動き出すまで10分程度しかかからなかった。
そうでないと襲われるからだけど、
そうはいっても凄いと思う。
そしてなるべく襲われないように、
出産は同調するらしく、
同じ日にたくさんの仔が生まれるという。
そこかしこで産まれるらしい。
いつかそんなタイミングにも出遭ってみたい。
見てるだけで、おなかが痛くなりそうだけど。
出産直後の、仔は体毛がまだ濡れていて、
足もとがおぼつかない、
お母さんは後産(胎盤ほか内容物を出すこと)がまだなのか、
あるものが、はみ出ているのを見かけることもある。
親子共々頑張ってねと、
後姿を見送ることしかできないけど、
動物のたくましさをひしひしと感じる。
もっと強く生きようと思ったりする。
見た目が地味で、
人気がないヌーだけど、
ほんとは凄いヌー、
ヌーと鳴くからヌー。
英名は、Wildbeest、
「ワイルドビースト」とカッコいい名前です。
ヌーの大移動にどこで当たるかは、
その年によって違いますが、
どの程度の群れかも毎年違いますが、
すごい数のヌーを見るといつも驚きしかない。
ヌーは毎日水を飲まないと生きていけない体で、
トムソンガゼルやグラントガゼルのように
草だけ食べていたら、
水を飲まなくてもいいという体でないから
毎日の水のみが必須。
おかげで、
水場に延々と連なるヌーを見ることができる。
よく観察すれば、
そして色々知れば、
興味がわく動物、それがヌー。