ただいま、9年ぶりにフタバガキの花が、マレーシアのボルネオ島で一斉開花(いっせいかいか)しています。
一斉開花とは、みんなで一緒に咲くことです。
フタバガキとは、
熱帯雨林を構成している主要な木の種類です。
分布は、南アジアを中心に
アフリカからニューギニアまで分布する樹木群で、
日本ではラワンと呼ばれています。
ラワンとはフィリピン名で、
フタバガキ科の樹木、木材の総称です。
樹木は、自然観察よりも
林業の材としての名前の方が一般的です。
およそ高さ30〜40メートル、
高いものは60〜70メートルにもなります。
次々と枝を落としながら成長し、
年輪もない丸太は合板材として最適で、
古くからたくさん使われてきました。
そして稀に開花したあとに結実する
フタバガキの種子は休眠できないので
一旦伐採されると再生が非常に難しいにもかかわらず、
いまだに伐採が行われています。
バイオで増やす計画も過去にあったそうですが、
うまくいかなかったと話を聞きました。
フタバガキの樹の花は、
毎年咲かずに、
ある年一斉開花します。
その間、約10年に一度。
フタバガキと名前を聞いてピンとこなくても、
写真の実は、自然好きの方なら
一度は見たことがあるでしょう。
今年は、その一斉開花の年に当たりました。
ボルネオ島のあちこちで咲いています。
そして、咲いたあと、
7〜8月にかけて、
写真の様な翼をつけた
実をつけます。
この翼の数は、
フタバガキの属によって異なり、
落下した種子は大きさや形に関係なく、
翼の形状、
例えば、
長いの2枚に短いの3枚、
5翼とも同じ長さ、
そして、2翼だけのものなどがあります。
2枚の翼をつけるから、
フタバと名付けられていますが、
実際には5翼のフタバガキの方が多いです。
この翼のおかげで、
この実は、落ちる時にクルクルと舞って落ちてきます。
この形や落ちる様が人気で、
熱帯雨林の実として、
一番人気でしょう。
今年は、9年ぶりの開花です。
本物のフタバガキの実を見に行きたい方は、
ぜひご一報ください。
お好きな方はぜひこの機会に
一緒に見に行きましょう。
短期間でぴゅっと見に行くことを
いま、8月に検討しています。