そんなふうに生きていたのね まちの植物のせかい 鈴木純さん 雷鳥社 2019年9月9日刊行 

この本は、

自然に興味があるけど、

植物に興味があるけど、

どうやって、

はじめの一歩をふみだすかがわからない、

という人にぜひ手に取ってもらいたい本です。

こんな人に最適

植物ってなんだかとっつきにくい、

興味あるけどなじみは無い、

植物図鑑を見てると面白くなくて、

動物は好きだけど、

植物には興味がいまいちもてない、

というような、

植物への愛が、

まだ芽生えていない、

もしくは大きくない方、

そういう普通の人に、最適です。

これ、私が考えているだけでなく、

著者の鈴木さんもそう言っています。

普通の人に読んで欲しいんです!と。

どんな本?

はじめに、

に書いてありますが、

町でみかける植物を、

鈴木さんが、

見つけるところから始まり、

その植物を何をどのように面白そうに思ったか、

疑問に感じたかを紹介し、

そのあとに植物を拡大して見たり、

触れたり、

嗅いだりしながら驚きの発見をしていく、

という植物観察の実況中継が、

たくさんの写真と、

写真中のたくさんの「吹き出し」で、

写真絵本のように、

いや、

漫画のように

わかりやすく見せてくれ、

あっという間にその世界に引き込まれます。

ツユクサ、カラスウリ、シロツメクサ、ヒガンバナなど、

比較的、目にする機会の多い植物から、

ナギイカダ、ヤブガラシ、コミカンソウなど、

見たことあるかなぁ?と思う植物など、

30種の植物について、

ストーリ仕立てで、

紹介されていて、

植物観察のアイデア集のような本と書いていますが、

読んだら、

植物探しに行きたくなる本です。

視点が変わると世界が変わる

興味を持っているとき、

と持たないときでは、

入って来る情報量が全く違います。

しばしば参加者から聞く、

昔、もったいないことしたなぁという話に、

バードウォッチングをはじめる前は、

鳥に対して全然興味が無かったので、

せっかく、

海外旅行したり、

駐在で住んでいた時には、

そこにいる鳥をまったく見なくて残念だったと。

当時、全く気にしてなかったから、

日本と違う鳥がいるという事にも全然気づかず、

本当にもったいなかったなぁと。

バードウォッチングをはじめると、

世界には、

日本にはいない鳥がたくさんいて、

どこに行っても、

街中でも、空港でも楽しめるのですが、

それは、鳥に興味を持ったからこそ、

どこに出かけても、鳥が目に入ってくるようになったからです。

私は鳥に興味を持ちだしたがのが遅かったのですが、

大学構内に、

スズメとカラスとハト以外の鳥を初めて見つけた時は、

大事件でした(笑)。

血相変えて、

「コゲラ(小型のキツツキ)がいました!」

と先輩に伝えたら、

「たくさんいるし、前からいるよ。でも、見えるようになってよかったね。」と。

私が今まで気づかなかっただけだと、

初めて気づいた時でした。

私には、

2年前に怖くなくなった昆虫(特にガやチョウ)が、

近所でも、海外の森でも、

すごく目に留まるようになりました。

また、

岩石や地層、化石などにも興味がでてきたら、

情報を耳にする、目にする機会が格段に増え出し、

旅での自然観察中では、歩きながら、

花、石、小動物、昆虫、鳥と探すものが増えて、

ちょっと歩くだけでも、

とても忙しくなりましたし、

楽しみが、どんどん増えていきました。

視点が変わると、別の世界が広がります。

その視点を広げるポイントやコツが、

鈴木さんの本にはたくさん、たくさん書かれています。

ワクワクポイントがちりばめられています。

大切に作られた本

この本を手に取ることがありましたら、

表紙を、外してみてください。

本の中のあるページが印刷されています。

それから、製本のタイプも名前を忘れてしまったのですが、

本をしっかり開きやすくできる様式で作成されているそうです。

ある雑誌の編集長だった方が、

「この本お金かかってるよ~、普通はこんなにしないもん。」

と言われていたのを聞き、

お金の問題とはいえ、

大事に作られたんだなぁと、うれしく思いました。

また、この本の作成にたずさわったメンバー、

編集者、デザイナーの皆さんが、

ベテランさんではなかったそうで、

みんながそれぞれ頑張ってできた作品だとも聞き、

いい話を聞いたなぁと思いました。

この話は、胡桃堂書店さんで、9月16日に開催されたイベントで聞きました。

イベントの内容等は、リンクの張られたツイッターから見ることができます。

鈴木純さんと私

書くか悩んだのですが、

書籍の「おわりに」、

に自分の名前が出ているので、

たぶんそんなことは、もう一生無いと思ったので書くことにします。

鈴木さんは、前職で、後輩でした。

ひとまわり以上、年齢は違いますが、

私の20年の会社員生活で、

唯一、育ってくれた人というとえらそうに聞こえて本意ではありませんが、

さまざまなことを伝えて、受け止めてくれたただ一人の後輩で、

話も気持ちもよく通じました。

同じくらいの情熱で、仕事が一緒にできた人というのかもしれません。

本人に聞いたら、何というかわからないですが。

旅が好きだから、

自然関係の仕事につきたいから、

で働きはじめると、

心身ともにきつい仕事なので、

本当に好きな分野(植物や動物)がないと、

続けられないような仕事だと考えていました。

そういう意味で、

お互い、対象は違うものだけど、

本当に好きだよねと、

いまお互いフリーになって、

笑っていいあえます。

好きなことは、

すごく大きなパワーだと感じています。

イベントを企画したい

先日参加した、前述の胡桃堂書店さんでの初の出版記念イベントでは、

鈴木さんが、イマジュンさんの質問に答えるような形で、

話を進めていくかけ合い形式のトークイベントでしたが、

それが、とてもとても面白かったのでした。

触媒により、激しく反応するみたいな感じでしょうか。

植物の名前についてのご質問が、会場からあって、

それについて、

イベントに参加されていた植物写真家のいがりまさしさんも、

最後に話されていたのですが、その一連の話を聞いていて、とても楽しかったのです。

それで、来年、鈴木さんといがりさんのトークイベントが出来たら、

すっごく楽しそうと最近、妄想しています。

この本、すでに売れていて、

重版が早々に決まり、

Amazonの売れ筋ランキング、

「植物観察ガイド」というカテゴリーの中で、

ベスト1位と紹介されている日もあります。(1位と2位を行ったり来たりしているらしいですが)

とにかく、

たくさんの人に見てもらって、

まちの植物が友達になる人が続出して、

植物が身近に感じる人が、

ひとりでも増えたらうれしいです。

そんな風に本を読んで、

植物に興味が持てるようになった方、

すでに植物をたくさん見てきてお好きな方、

植物好きならどなたでも参加でき、

いろんな方と交われる会が作れたらいいなぁと考え中です。


鈴木さんと、いがりさんと3人で珍しく、たぶん初の記念写真。

メッセージ

世界のフィールドを歩き生きてきた私は、移動して自分の知らない世界とつながり、自然や生きもののエネルギーでパワーチャージをしています。クリアな自然の中に身をおき、動植物を感じようとすることは、自分のコアな部分につながり、瞑想しているような落ち着いた時間を過ごすことができます。私とそんな時間を共有してみませんか。

この記事を書いた人

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橋場みき子

生きものと世界の大自然、旅や愛爬ヒョウモントカゲモドキ、ときどき娘のことなど書いています。動植物大好き、自然の旅案内人として、知人・友人に案内しています。2020年3月まで世界の動植物に会いに行く旅を手配・案内する生活をつづけて20年以上、1年に地球5周を移動するような生活でしたが激変。2021年9月私は生きものとのつなぎ人と自覚し復活。鎮まりながら多動し、今日も生きています。

イベント情報

イベント情報

ただいま、オンラインで、zoomを使ってイベント開催中です。リアルなイベントは、様子をみながら再開を検討します。

国内で観察撮影した写真を見ていただき、その時の様子をお伝えしています。

みなさん、ぜひ一度お気軽にいらしてください。

生きものや自然、旅の話でおしゃべりしましょう。

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