タンザニア自然の旅 写真紀行 2024年2月No.5 オルドバイ経由の大移動

元のスケジュールは違っていたけど、タンザニア政府の会議の延期で予定していた宿の予約を取られてしまい、出発前にはわかっていたけど、この日は長距離移動を余儀なくされることになった。

タンザニア北部でそんなことがあったのは、2007年から通っているが初めてのこと。ただ、2018年に南部タンザニアに初めてサファリに行った際に、大統領車が移動するからといって、道路が急に通行止めにされ動けなくなり空港に行けなくて、あわや帰国便の飛行機に乗り遅れそうになったことがある。その時、この国はまだまだ理不尽な国家権力が行使されるのねと感じたから、仕方ないなと思った。

変更が事前にわかっていただけでも良しとした方がいいし、自分からはこのスケジュールを考えたことがないから、新しいスケジュールを試すのにいいチャンスかもしれないとポジティブにとらえることにした。

が、実際には前夜に大きなトラブルがあって、その対応をしながらの大移動になり、出発も遅れ、時間的におしてしまい予定通りには全く進まず、頭は考えることが多過ぎて、一日中、サファリカーの中にいながら動けないまま焦っていた。

私もドライバーガイドも朝のサファリ後、朝食を取る時間はなくロッジを出発した。自分は車に乗ってから移動時に取ったけども、ドライバーガイドは食べられるはずもなく、聞いても大丈夫だとしか言わなかったが、時間をとって食べてと言えばよかったと後から思った。次はそうしよう。でも事故もなく、無事に行けたから今回はよしとしよう。

自然の旅では、いろいろなことが起こる。それらに対応して、そのときの最善を尽くすのが自然の旅のすすめ方。後からこうすればよかったと思うことは勿論あるが、それは次の糧にしようと考え以前ほどいつまでも悩まなくはなった。それでも頭の中は、いつも結構忙しいが、これは私の習慣というかクセで、またやってると思えるようにもなっているから、よしとしてる。

この日の移動は、タランギーレ国立公園から、ンゴロンゴロ保全地域を通り、オルドバイ渓谷を経由し、セレンゲティ国立公園にある宿まで、距離にして約300km、仮に休みなしで走ったとしても舗装路じゃないので、6時間程度の道のりとグーグル先生は言ってた。

ンゴロンゴロクレーターの底をビューポイントから見下ろす感じで撮影。このンゴロンゴロクレーターの底に野生動物がたくさんいてサファリをするのだが、大阪府ほどの面積が外輪山にぐるっと囲まれている場所だ。今年は緑いっぱいで、いつもと違う雰囲気
オルドバイ渓谷でランチ予定だったが、その前のピクニックサイトでランチ。机が空いてないので、車の中でランチ

昼食後、まだ道は半分も来ていないので、早急に再出発。外輪山の上にある道をどんどん走っていると、突然大雨によりできた大きな池?といっていいのか、が現れそこに、

モモイロペリカンの群れ
通常はない大きな水場に、しかも普段は見ないペリカンがいて驚いた。北部タンザニアでは2種のペリカンが生息していて、もう一つのコシベニペリカンをいつもは見るのだが、目の横にある黒い模様がないので、あれ? と思って図鑑を確認したけどやっぱりモモイロペリカンで驚く
全部を入れて撮影できなかったが、10羽以上はいた。ペリカンの中でも大きい種で迫力がある
どんどん道を進み、マサイの人の家が多数見えるエリアにはいる。家の数も増えた
外輪山の上の道から出て少しいった先のこの樹がたくさんある場所の景色が個人的に好き。ここを抜けてもう少しいくと
キリンの好きな樹が道の両側にある、キリンポイントに到着。この日は盛況、多数いました。
お母さんの口からよだれ?が出ている
キリンの唇は結構厚い 左の成獣は食べるのに忙しい
もっと小さい仔もいた 子どもたちは親が食べ終わるのを待っているようにも見えた
イランド ウシの仲間、レイヨウの中の最大種。今回は近距離で出会うことはありませんでした ここで出会うのは初めて

そして少し先に見えてきたのは大地溝帯、正断層によってできた断崖が左手にずっと続き
この頃には道路は、砂利道で砂埃が舞うオフロードに。でも、今年は雨が多いから、砂埃はひどくない
草原に黒い点で見えるのは、渡り鳥で渡ってきたばかりの鳥の群れ
アオハシコウ 渡り鳥 分散しないで多数ごちゃっとここではいたので、渡って降りたばかりのようでした

15時にオルドバイ渓谷のゲート入り口に到着。化石が多数発掘され、人類発祥の地の一つとされている場所。ここで一時間ほど、説明を受けたり博物館見学したり、敷地内の鳥を観察。

ここが発掘現場。今でも夏には多数外国人の学生が来て発掘しているという
博物館は4部構成 ぐるっと回ると流れがわかるようになっています

博物館内は、樹があり、水場もあるので、生きものが集まってきていて、博物館中央の木にハタオリドリの巣がたくさん付いていて、時折、同調して、一斉に鳥が鳴いていました。こんな人工的な場所にある木でないと、ハタオリドリの巣に近づくことは簡単でないので、いいチャンスでした

ルリホウオウ Steel-blue Whydah 初見の鳥でした 繁殖時にオスが茶色から黒に変わり尾が伸びる種 図鑑でしか見たことない鳥でしたがこれだけ派手な鳥だと図鑑の絵がすぐに浮かんできました
メンハタオリドリ このハタオリドリを今回の旅では一番よく見ました。羽色もきれいで、繁殖期の真っ最中という様子が見られました。繁殖期にオスが変身する種の鳥たちは、個体差があり、それぞれ違うので見ていて飽きません
巣はオスが作ります
草をくちばしで編んで作っていきます。右側の巣のように、新しい草で作られたものは緑色をしているものも
作るのを双眼鏡でずっと見ていると面白いです。以前、自分の足を編んでしまって抜けなくなり足を引っ張って困っている鳥を見たことがあり、苦労して作ってるように感じました。オスは、うまく作らないとメスが来てくれないから、大変です
こんな感じで、近い距離に多数ついてました
巣の形は、種によって違います

ニジトカゲ(レインボーアガマ)Red-headed Rock Agama (学名Agama agama)のメス 博物館の建物についていたトカゲ
お腹が相当大きい もうすぐ産卵?
卵は何個入ってるのかなぁ? 2個かなぁ
よく見たくて近寄ったら、壁をするすると登られたけど、逃げずには見せてくれました。

オルドバイ渓谷を出て、どんどん進み、ンゴロンゴロとセレンゲティの境界線のポイントを過ぎ、17時過ぎにセレンゲティ国立公園のゲートにやっと到着。トイレ休憩だけして先を急ぎます。

オグロヌーの親子 今日生まれたばかりの子、昨日生まれた子など子連れがたくさんいました
メジロチョウゲンボウ 4羽同じ木にとまっていました
ゾウの群れにも2回会いました。水浴び帰りの様でした
この窓から見える木に翌日キツツキが来ました
虫除けのための蚊帳がついたベッド
大きなボトルで2本置いてくれて大変便利でした ゴミ削減のためにも大ペットボトルがどこの宿でも置かれるようになるといいな 今年使った鳥図鑑とともに

宿に無事にサンセット直前に到着。休憩も寄り道も、そして多少サファリもするから9時間位でホテルに到着できればいいなと計算していたけど、ちょうどそのくらいの塩梅で到着、優秀なドライバーガイドにそして協力してくださった参加者の皆さんに感謝。

メッセージ

世界のフィールドを歩き生きてきた私は、移動して自分の知らない世界とつながり、自然や生きもののエネルギーでパワーチャージをしています。クリアな自然の中に身をおき、動植物を感じようとすることは、自分のコアな部分につながり、瞑想しているような落ち着いた時間を過ごすことができます。私とそんな時間を共有してみませんか。

この記事を書いた人

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橋場みき子

生きものと世界の大自然、旅や愛爬ヒョウモントカゲモドキ、ときどき娘のことなど書いています。動植物大好き、自然の旅案内人として、知人・友人に案内しています。2020年3月まで世界の動植物に会いに行く旅を手配・案内する生活をつづけて20年以上、1年に地球5周を移動するような生活でしたが激変。2021年9月私は生きものとのつなぎ人と自覚し復活。鎮まりながら多動し、今日も生きています。

イベント情報

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国内で観察撮影した写真を見ていただき、その時の様子をお伝えしています。

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