昆虫嫌い克服 初の昆虫採集 チョウを網で捕ることの考察 

ミヤマカラスアゲハ

仕事のうえで、虫が嫌いとは言いにくい。でも、得意ではありませんでした。

秋葉原生まれで、昭和通りの一本裏の道にある場所で10年育ち、子供のころは潔癖症で汚いものが苦手でした。

野生の王国をテレビで見ていたのが、もっとも近い自然でした。

実体験のない、生き物好きが出来上がったわけで、私の母は今でも私の仕事が信じられないと時々漏らします。

秩父の栃本(とちもと)で4日間、ある大学の実習を受けてきました。そこで、私は、岩石と粘菌について、主に観察してきました。

岩石を見て、拾い、石を割って鉱物を探し、磨くなどなど、今までできなかった、1人ではわかりようもなかったアプローチが岩石について出来ました。

粘菌は、今まで見たことがなくて、ずっと見てみたいと思っていたので、様々な粘菌を、いろんなステージで見ることができて、もうそれだけでうれしかったです。

質問があったら、すぐに聞けるような状況で、訳のわからない岩石について、ようやくとっかかりと、多少の理解を得られ、これから学んでいけそうだという気持ちになりました。

本題から外れました。

その実習中に、メインコンセプトから外れますが、自分にとって一番インパクトのあったことが、昆虫採集です!

恥ずかしながら、人生で初めてしました。

しかも、真剣にしました。

別にするつもりはありませんでした。

でも、人がやっているのを半日見ていたら、やってみたくなりました。狩猟本能が自分にはあることは、西表島での貝捕りの時に気づいたのですが、ハンティングがしたい気持ちが強い自分です。

そこで、トライ!

鳥をいつも追いかけているので、チョウやトンボなどを目で追うのは難しくありません。

そして、ほとんどのチョウは、走るとしばらくは追っかけられるくらいのスピードなので、午前中は走って追っかけては、捕れませんでした。

捕るのにコツが必要なのですが、網がうまく触れないのです。

自分はテニスをしていましたが、そのせいで、ボレーになっていると、同行していたテニスコーチに言われて、こんなところで、そんなことがでるんだと一瞬、笑えましたが、笑ってる場合ではありません。

網は振ったら、手首を返さないと、チョウが出てしまうからです。

それに、網はテニスのラケットより面は大きいのですが、結構、重い、振りにくいのです。

そして、テニスと一緒で、できるだけスイートスポット(中心部)で狙わないと、するっとチョウが出てしまいます。

午前中に5回ほど、真剣に長距離走りながら、チョウを追いかけましたが、うまくいきませんでした。

振り回しすぎな気もしましたが、恥ずかしいとも思いましたが、真剣に追いかけ、網を振り回していました。

迷うと、遅れてうまく網がふれません。

ジャンプしていけるかもと思ったのは、あと10センチくらい足りなかったよと、言われました。

みんなが見ているのも感じはじめは恥ずかしかったのですが、段々、気にならなくなりました。

走って、網を振って、お昼は河原におりてお弁当。そこで結構くたびれていることを自覚、走りすぎだと。

そして帰り道、気合を入れて、チョウのポイントに向かいました。

そこで、初めて成功しました!!

スミナガシという、黒がベースの白い模様が入った、地味だけどもとても美しいチョウ。

大島紬みたいな、雰囲気、きれい。

葉の裏にとまると聞いていました。目で追っていたら、本当に葉の裏にとまりました。そこで、落ち着いて網を振りました。それで成功しました。

世界に鳥を見にいく際は、前もって、図鑑で鳥の絵をそして名前(英語の名前=英名と、日本語の名前=和名の2パタン)を覚えていくのですが、いつも本物を見ると、やっぱり本物は図鑑よりずっときれい!!と毎回思うのですが、チョウもそうでした。考えてみれば当然です。

本物は、ずっと美しく、きれいで、気持ち悪くありません。

よく見えないから、気持ち悪く、そして興味がないから見ていなかったのです。

スミナガシの後に、ミヤマカラスアゲハという、写真のチョウも捕まえました。こちらは、飛んでいるところを網を振って取りました。

このチョウの美しさったらありません。

色といい、形と言い、すべてが美しいのです。

びっくりでした。

そんなこと、しりませんでした。

そして、昆虫採集が難しいことも。

走ったら、絶対に捕れない、少なくとも、自分の体力では捕れないこともわかりました。

待ち伏せして、びゅっといく。タイミングが大事で、躊躇したらだめとも。

半日練習し、そのあと、急速に出来るようになりました。

翌日、上半身が、筋肉痛でしたが。

鳥を見る目で、チョウを追い、テニスのテクニックをもとに捕るという感じだねと人に指摘され、まさにそうだと思いました。

人生、経験したことの何が役経つかわからないと思いました。

とても素晴らしい体験でした。

そして、森山信夫さんという昆虫写真家の方にもお会いして、虫の話をたくさん聞いて、興味が急激に湧きました。

これまで、世界のチョウや虫をしっかり観察できなかったので、これからもっと見てこようと思いました。

人生が変わった4日間と言っても過言でない、体験でした。

昆虫採集は結構疲れるみたいで、その後、二日間、体が辛いです。

やっとのことで、捕れたとき、みんなが手をたたいて一緒に喜んでくれてうれしかったです。

自分の知らないこと、学びたいことを、同じ意識の人たちと学べるってとってもとっても素敵な、貴重な時間でした。

いつでも、なんでも聞いたら答えてくれる素晴らしい先生方が周りにいたというのも、最高の環境でした。

すべてに感謝です。

メッセージ

世界のフィールドを歩き生きてきた私は、移動して自分の知らない世界とつながり、自然や生きもののエネルギーでパワーチャージをしています。クリアな自然の中に身をおき、動植物を感じようとすることは、自分のコアな部分につながり、瞑想しているような落ち着いた時間を過ごすことができます。私とそんな時間を共有してみませんか。

この記事を書いた人

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橋場みき子

生きものと世界の大自然、旅や愛爬ヒョウモントカゲモドキ、ときどき娘のことなど書いています。動植物大好き、自然の旅案内人として、知人・友人に案内しています。2020年3月まで世界の動植物に会いに行く旅を手配・案内する生活をつづけて20年以上、1年に地球5周を移動するような生活でしたが激変。2021年9月私は生きものとのつなぎ人と自覚し復活。鎮まりながら多動し、今日も生きています。

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