この夏アラスカで、カナダヤマアラシの3個体に出会いました。まずは、極北アラスカのダルトンハイウェイで、残念ながら交通事故に遭ってまもない個体を2回みました。そのあと、グレイシャーベイ国立公園で生きている個体を観察。
アフリカでヤマアラシに出会いたいと思い続けて一昨年やっと出会えたものの、ナイトサファリ中で、夜間観察のため細かい点はよく見えず、かつ自分のカメラではろくに撮影もできないので記録もなく、今回のカナダヤマアラシとの出会いが、ヤマアラシを初めてよく観察できた出会いでした。
お亡くなりになった個体は気持ち悪いという意見もあると思いますが、野生動物を観察するのは難しいことなので、機会があれば交通事故の個体でもよく見させてもらいます。
で、出っ歯に気づき、げっ歯類なんだと、認識。北米で二番目に大きいげっ歯類です。夜行性とありますが、このあと生きてる個体に遭遇した時も天気がわるく曇天でしたが昼間でした。おなかが減れば、樹の上から降りて食べにくるのではと推測。植物性で樹の葉や皮や実など、森があれば生きていける動物のようです。
アフリカとアメリカのヤマアラシは、よく似た姿ですが、まったく別々に進化したグループで、一昨年自分で気づいてから興味をもった収斂(しゅうれん)進化の例にあたる生き物です。
簡単にいうと、進化の過程で、環境などの条件が似ていたために、まったく違う場所で、独立進化したにもかかわらず、形態が似ているということです。
文字で書くと難しいのですが、タンザニアのサバンナのヘビクイワシ(Secretarybird)とブラジルのパンタナールのアカノガンモドキ(Red-legged Seriema)です。脚が長く、そして眉毛も長い、食性・採餌方法も似ているなど、ブラジルでアカノガンモドキを見た時に、誰かに似ていると気づくまで妙に気になって仕方なかったです。
まとめ
観察していて、自分の気づきがあると、すごくワクワクします。収斂進化はここ2年くらい気になるワードの一つです。