ボツワナのオカバンゴ川の川岸近くに出たアフリカゾウです。
国立公園でもなく、保護エリアでもない普通の場所で、民家が近くにあるような場所ではありませんが、ゾウが群れでいました。
パピルスをなぎ倒して食べているところで、普段見るアフリカゾウより荒々しい感じがして、いつもと違った野生感がありました。
こちらのボートに気づいて、ゾウ側にも少しの緊張感はあったようで、食べるのをすぐにはやめませんでしたが、しばらくして中に入ってしまいました。
川岸の植生はパピルスだけあるエリア、イネ科だけあるエリアというような単一に近いような植生の川岸が続く。
ここの川岸は、雨季になれば、すべて水に埋まるようなエリアだから他の植物が入りにくいのでしょう。
そして、地元の人が、ここの植物を焼き畑のように、突然燃やしてしまう。
そういう理由も手伝っているのかもしれない。
滞在中も川を挟んで対岸に火が放たれていて、夜になったら、火の音と、燃えカスが飛んできていて、そして真っ暗闇の中で真っ赤に燃える炎が生き物の様で怖かった。
明かりがないなか、対岸が火で赤く燃えているという状況で、ほとんど野生動物が火を怖がるのと同じだろうという位、本能的に怖かった。
基本的に、自分は怖がりですが。
ボートで見ている分には、ゾウまでそれなりに距離はありますが、それでも、ゾウは大きいので、迫力があります。
パピルスをなぎ倒しながら食べるアフリカゾウは、なかなか脅威を感じました。
ほかの場所、国では見ない景色だからかもしれません。
また、『ぼくの村がゾウに襲われるわけ』岩井雪乃さん著を読んでいた、せいかもしれません。
この本はタンザニアの村の話で、ゾウに襲われなれながらも共存している村のひと達が、そしてどうしてそういう状況になったかなどが描かれています。
なかなか衝撃的な内容でした。
保護区以外をうろうろすると、アフリカゾウにとって受難が待ち受けているようなので、保護区にいてほしいような、
でもゾウにはそんなこと聞いてもらえないし、人だって、突然ゾウが来たら怖いし、畑をなぎ倒されたら、怒りしかないでしょう。
ゾウと人との共存は難しそうです。
ボツワナでどうしているのかは、聞く機会がなかったですが、ロッジの立つ島に上陸したゾウをオーナーが追い払いにいっていたので、ここでも苦労してはいそうです。