ケツァールは、バードウォッチングをしない人でも、テレビでの露出度が多いせいか、この鳥だけは海外の鳥にもかかわらず、英名のケツァールを知っている方も多く、海外で見たいと言われる鳥の筆頭にも上がってくる鳥の一種です。しかし、森にいる鳥なので、残念なことに、開けた場所に出てくれることは少なく、とても見やすい鳥というわけではありません。
尾の長い鳥で、オスが特に長くて美しいのですが、「日本人は尾の長い鳥が好きだね。」と、仕事を一緒にする、イギリス人のバードガイドによく言われます。自分も好きで、理由を考えましたが、魅かれるからとしかいえない感じです。
この鳥、色調が見た通り、緑と赤なので、クリスマスカラーで目立ちそうな色彩ですが、空中湿度の高い、常緑樹の森の中に出てくると、たくさんある葉が障害物となり、樹の高さも高いので、逆光など悪条件が重なると、いるのはわかるけどよく見えない、双眼鏡で見てもよく見えないということが、ままあります。
これを見たくてコスタリカに行かれる方も多いですが、尾の長いという点だけで見れば、コクホウジャクやテンニンチョウなど、アフリカの草原やサバンナにいる鳥の方が、見やすいという点で、個人的にはおすすめです。
コクホウジャクが雌に対して行うディスプレイ飛行は、とても優雅で舞いのようです。ただ、尾の長い鳥は、いつでも長い訳でなく、繁殖期だけ尾が長いことがほとんどですので、見に行く時期は要注意です。
写真ですが、ケツァールはコスタリカで、コクホウジャクとテンニンチョウは南アフリカで撮影しました。