アフリカゾウの皮膚のひび割れには意味がある!
アフリカゾウは、タンザニアで毎回たくさん観察し、
成獣のひび割れは凄いよなぁといつも思っていたが、
それに意味があった!と、
今月号のナショナルジオグラフィックの記事に記載されていたので、
ご紹介です。
気になる方は、16、17ページを読んでくださいね。
見開きの短い記事ですが、
今月号の個人的ベストな情報でした。
どういうこと?
ひび割れの割れ目に泥と水がとどまるので、
次の水飲み場へ移動するまで体が乾燥しないという利点がある。
これは読んで衝撃だったが、
ゾウは、多くの哺乳類と違って汗をかかない。
皮膚についた泥や水から水分が蒸発することで体温調節が促される。
ひび割れはどうやってできるの? そしてどういうことが起こっているの?
生まれたてのゾウの表皮はなめらか。
その下にある真皮は乳頭と呼ばれる突起を持ち凸凹がある。
死んだ皮膚細胞は、はがれ落ちずに積み重なる。
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ゾウが年をとるにつれて、皮膚細胞の層(角質層)が厚くなる。
積み重なった角質層が折れ曲がると、突き出た乳頭間のくぼみの上にひび割れが生じる。
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ひび割れた層が蓄積して網目状の溝ができ、
毛細管現象によって溝の中に水が広がる。
こうした皮膚には、なめらかな皮膚と比べて10倍もの保水力がある。
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ひび割れに溝があることで泥や水が皮膚にとどまりやすくなり、
寄生虫や日焼け、熱によるダメージから身を守る効果が持続する。
生まれたては確かにすべすべ
トップの写真をよく見比べてください。
赤ちゃんゾウと比べて成獣のゾウの皮膚のひび割れ具合すごいですよね。
この写真からも皮膚感が全く違うのは感じていただけると思います。
耳のあたりは、特につるんとした皮膚感の赤ちゃん。
これから、大きくなるにつれて、ひび割れていくということですね。
誰が研究したの?
進化生物学者のミシェル・ミリンコビッチらと記事に記載。
長い間謎とされていたこの仕組みについて研究結果を発表したとあります。
子ずれの群れは水がより必要と推測
この記事を読んで、
小さい子連れのゾウの群れはより水が必用とわかりました。
水場に多いゾウ、
乾季には植物のバオバブの樹をかじって水分を摂取するゾウ。
いろんなゾウを見かけていますが、
水がとっても大事なんだと改めて理解。
ゾウの皮膚は不思議な仕組みで成り立っていたんだと、知る事ができてうれしいです。