タンザニアのサファリでは最も出会いやすいサルで、現地でしばらくすると、「またバブーン(Baboon)ね。」と素通りされてしまう動物です。
写真の仔はまだ乳飲み子なので可愛げがありますが、成獣はいかつく、人気がないのも仕方ありません。
でも、よく出会える動物というのは、見る回数がおおいので、様々な成長過程の個体に出会うチャンスがあり、そういう点で興味深いのです。
実は、このサル、生まれてしばらくは、ニホンザルみたいな白い顔をしていて、とても可愛いのです。親と似ても似つかず、初めて見た時はびっくりしました。
大きな群れだと100頭以上で生活しているサバンナヒヒですが、道路脇でおそらく家族単位だろうという5頭前後でくつろいでいる姿をよく目にします。
人間的な動きもするので、フォトジェニックで、そういう意味では見ていて私は飽きません。
赤ちゃんを、少しだけ体の大きい子ザルが世話をやいている風にいじっていて、それをもう少し大きいお姉ちゃん風の子ザルがさらに見守り、お母さん、またはおばさん?サルは必ず一緒にいて、大きな音がしたり、何か不安な要素があると赤ちゃんサルをさっと隠します。みなで赤ちゃんを大事に守っているのがよくわかります。動物の世界では、子供が大事にやさしく扱われています。
サファリは、珍しい動物を追いかけるばかりが全てではありません。
その生き物の生活の様子を垣間見て楽しむ「スローサファリ」なら、子供から大人まで誰もが楽しくサファリを過ごせると思います。いえ、そういうサファリの方が、より楽しめるでしょう。