「寄生虫なき病」書評 花粉症、自己免疫疾患、喘息、ピロリ菌、がん、うつ病、自閉症、多発性硬化症の方へ

『寄生虫なき病』(原題 An Epidemic of Absence)を紹介したい。

花粉症の季節になると思い出す本。

自分も花粉症になったと思った2011年、

仕事で行った先のマレーシア・ボルネオ島でヒルに大量に血を吸われ、

帰国後しばらくしても、

花粉症の症状が出なかった。

それ以後、

目がかゆくてたまらないとか、

鼻水が止まらない症状が出ることは無くなって、

当時は、ヒルにやられたことと、花粉症の症状が出なくなったことを結びつけることはなかったけど

この書籍を読んだら、

やっぱり関係性はあったんだと勝手に確信した本。

本の内容

寄生虫、細菌、ウィルスなどを駆逐する公衆衛生の向上によって感染症は激減した。

しかし、新たな病が増えた。

花粉症、喘息、アレルギー、自己免疫疾患。

これらの病は「寄生者不在」によるバランスの乱れが原因ではないか?

と考え、

自己免疫疾患を患う著者が、

寄生虫・細菌・ウイルスと免疫の関係性を調査。

論文8500本にも及ぶ膨大な研究と何十人もの科学者へのインタビューを重ね、

自ら寄生虫感染療法を試み、書き上げた本。

寄生虫がいることで、

出現しなかったと思われる病気について、書かれている。

現代ではありふれた病の名前(喘息、がん、うつ病、自己免疫疾患)のほか、

「母体の環境が子どもの病を決める」

「自閉症も寄生者不在の疾患なのか?」

「ガン、うつ病、老化まで-文明病に潜む炎症」

など、えっ?と思うタイトルも目次に並ぶ。

寄生虫療法体験記

寄生虫に感染することで、治療するという民間療法があり、

著者自身が、自己免疫疾患を治すべく、

体験した模様が書かれている。

個人差もあるし、

それを推奨したいとは思っていないが、

ステロイド注射をして、花粉症を治すということをするくらいなら、

寄生虫療法のが、

いいだろうと私は思う。

自分の体験

花粉症の症状が無くなった年以前も、1年に数回、

2012年以降は1年に6回、多いと8回程度、

未開発国の自然豊かな辺鄙な国(秘境?)へ行き、

カやハエなどの虫に刺されたり、

ダニにやられたり、

ヒルに血を吸われたりしている自分。

たぶん普通の人とは、違う体の状況と推測。

花粉症が治ったのは、

ヒルだけではないはず。

また、この先症状が出ることがあるのかもしれないけど。

生物学者・福岡伸一さんが解説

内容だけ伝えると怪しい本のように見えるといけないので、

福岡先生が下記の様に書かれていました。

以下、抜粋。

『一般向けのサイエンス本だが、専門家でも驚くほど、広汎・詳細に「不在の病」、つまり寄生者や常在菌がいなくなることによって、逆に引き起こされる異常事態、について現在解明されつつあることを調べ尽くし、緻密なまでに分析・議論している。つまりこれを読めば必要なことがすべて把握できる、現時点での決定版的解説書であると言える。』

興味深かったのは、

『生物学の大きなテーマが「存在」から「不在」へと舵を切らざるを得なくなっているというパラダイムシフトを、有無を言わさぬ膨大な例証によって突き付けている』のひと文。

解説だけ読んでもワクワクする内容。

健康に生きたい分子栄養学に興味がある方、サイエンスが好きな方におすすめ

寄生虫の話が出てくるので、

想像するとやや気持ち悪いと感じる部分もあると思いますが、

読んだら興味深いはずです!

メッセージ

世界のフィールドを歩き生きてきた私は、移動して自分の知らない世界とつながり、自然や生きもののエネルギーでパワーチャージをしています。クリアな自然の中に身をおき、動植物を感じようとすることは、自分のコアな部分につながり、瞑想しているような落ち着いた時間を過ごすことができます。私とそんな時間を共有してみませんか。

この記事を書いた人

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橋場みき子

生きものと世界の大自然、旅や愛爬ヒョウモントカゲモドキ、ときどき娘のことなど書いています。動植物大好き、自然の旅案内人として、知人・友人に案内しています。2020年3月まで世界の動植物に会いに行く旅を手配・案内する生活をつづけて20年以上、1年に地球5周を移動するような生活でしたが激変。2021年9月私は生きものとのつなぎ人と自覚し復活。鎮まりながら多動し、今日も生きています。

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